小犯土、不成就日 (旧暦 神無月四日)

 大前提として。
 不法所持はダメ絶対!

https://news.yahoo.co.jp/articles/f8d1e4e966c65b9003c4b06aeb2433a6830379ad

 この件がどんなパターンかは記事から判断できませんが。

 改装や解体などの際に旧家の納戸や蔵や屋根裏から出てくる、ってのはときどき聞きますよね。
 現在の銃刀法は昭和33年施行で、それ以前の日本では民間人も合法的に拳銃を所持できました。その“遺産”に遺族が気づかないまま数十年間眠ってた、ということ。
 施行後に、手前勝手に「継続所持はお目こぼしだろ?」と法を軽視して捕まった著名人も少なくなかったという話もあります。
 あとは、兵隊さんが終戦後に国に装備を返却しないで、そのまま実家に置きっぱ幾星霜って形かな(コメントに「将校用」ってあるけど、将校は重くてデカい銃を嫌って、自腹でコルトやブローニングや南部小型を買った。そもそも、将校用として作られたのは九四式)。十四年式や三八式小銃などだけでなく、銃剣とか軍刀とかが見つかることもあるようですし。
 こういった「だいぶ前に死んだ爺様・曾爺様の物が、大掃除してたら出てきた」ってケースでは確か、発見して速やかに警察に届け出すれば罪に問われないはずです(念のため、弁護士同伴が無難という話も)。それが古式銃であれば登録銃としての手続きができる場合もあるかもしれません。

 記事のブツ。
 十四年式は、映像を見る限りグリップ前方にマガジンを抑える板バネが無さそうですし、トリガー・ガードが円形ですし、グリップにきっちり溝があるので、まだまだ日本軍が元気な時期、て言うか戦前の品だと思われます。追い詰められた戦争末期だとグリップの溝すら刻む手間を省きましたからね。これは資料として警察か自衛隊の施設で保管・展示してほしいなあ。
 それより貴重かもしれないのは南部式薬莢ですね。8mmナンブ。もしもこれが北米製のレプリカでなく旧日本軍のオリジナルだったら、それこそ永久保存版じゃないんですか? ぜひとも警察か自衛隊の施設で……以下同文。
 下側にズラリ並んでる弾は、判らん。形はオート用に見えますが、無論のこと南部式ではない。弾頭が色からするとカッパーなので、近年の物にも思えますね。こっちは資料的価値なさそう?

 だいぶ前、旧家から大量の日野式が発見され、少数を残し廃棄処分されたというニュースがありました。
 あれは本当にもったいなかった。何せ、「幻の」が付く拳銃でしたからね、日野式。
 絶対に、すべてを国が保存すべきだった。そして専門家に徹底的に調査研究してもらうべきだった。

 今回の十四年式と南部薬莢、ぜひとも保存の方向でいってほしいですね。
 警察か自衛隊が管理するなら問題ないでしょ?