不成就日、鞍馬火祭り (旧暦 長月十七日)

『小泉さん』ついでに思ったこと。

 脇役が名無し、あるいは名字だけ、あだ名だけ。ってのは、よくあること。
 だが。
 ズラリ並んだ脇役端役までもがフルネーム設定であるにも関わらず、主要レギュラーの一人二人にフルネーム(本名偽名を問わず)を与えない。という作品は、わりとある。

『999』の車掌さん
めぞん一刻』の四谷さん
Gガンダム』のストーカー
ナデシコ』のプロスペクター
ハルヒ』のキョン
 近々で言えば『ジャヒー様』の店長も。

『うる星』の温泉マークは違うな。この作品では他のクラスメートや校長、あたるの両親、ラムの両親などなど、脇役は徹底して名無し。むしろ単発ゲストのほうがフルネームを頂戴してたりする(雨森露子とか雨森露子とか雨森露子とか)。
『コナン』の高木刑事はもともと名無しだったのに、アニメ版の収録で中の人がアドリブで自分の名前を言ったのが定着、原作にも逆輸入された希有な例だそうで。
デスノ』のLは立場的に本名を隠しているわけだから別枠。言っちまえばゴルゴと同類。

 石ノ森作品や、それを原作に置いた特撮などは、端役まできっちりフルネームだったりする。
 謎の天才外科医というふれこみで登場したブラック・ジャックも、ちゃんとフルネームの本名が明かされている。
 そう考えるとトキワ荘勢力は基本、フルネーム設定派だなぁ。
 同時期の横山作品、松本作品も、名前の設定は、きちんとしてるほう。
 バビル2世山野浩一(最初のアニメ化では古見浩一)。
 星野鉄郎、大山昇太、足立太は言わずもがな。
 メーテルは、もともと名字など無いと思われ(母親の「プロメシューム」を襲名するって話もあったけど、本人の名前としては「メーテル」のみだよね?)。ハーロックはフルネームを名乗ったことがないが、彼の祖先については「ファントム・F・ハーロック」というフルネームが確認できる。トチローは「大山」姓であること、本来の読みは「大山敏郎」であるが日本語発音の苦手なハーロックが「トチロー」と呼んだことが明かされている。なお、エメラルダスは残念ながら人物設定そのものがブレまくっているため考察に値しない。

 主要キャラの名前を固定しない作風は、いったい何時頃からなんだろうね?
 あー、ルパン三世あたりか? あいつ、ファースト・ネーム不詳だもんなー。
 いや、もっと前だ。『天才バカボン』がある!

 結論。
 主役である小泉さんは、バカボンのパパ級に珍しいパターン(笑)。