(旧暦 睦月十七日)

『999』の新作?

 やめとけ爺さん。

 てのが一読者としての素直な感想。

 なにせ件の御仁、長編でまともに完結させたのが最初の『999』しかないからね。
ハーロック』も『エメラルダス』も『999 エターナル』も『ニーベルングの指環も』、すべて放りっぱだからね。
 いちおうの完結を見た『000』は、たったの全四巻にも関わらず、一巻と四巻とで矛盾てんこ盛り状態……ありゃ打ち切り喰らってムリクリ風呂敷畳んだ形かもな。
『ミライザーバン』も終わったことは終わったけど、完結と言うより単なる尻切れトンボ。
ガンフロンティア』は、はっきり言って駄作だし(というか『元祖大四畳半』同様に、掲載誌の関係でエロ目的なだけの作品だったからねぇ)。つか、これは長編とは言えないか。失礼。

 そも長編を完結させる能力・資質に欠けている。
 そこに自覚ないのが、この御仁の……いや、御仁に巻き込まれる者たちの不幸。

 この御仁の本領は読み切り短編、あるいは毎話完結型のシリーズ物でこそ発揮される。
 具体的には『戦場まんがシリーズ』であり『男おいどん』であり一作目『999』ね。
 ただし『999』のみ、ご大層な設定のほのめかしをした分、滑った感が否めない。メーテルの正体とか、毎話毎話コロコロ内容が変わる銀河鉄道運行規則とか。そこを排除して読み切り短編として読む限り、『999』には名エピソードが多い。
 要するに、『999』にSFっぽい伏線などないほうが良いということ。メーテルは謎の美女というだけでOK。女王の娘で人さらいでバケモノなんて設定は不要。そこをあえてスルーしてしまい、堂々と各停車駅でのエピソードに専念して、無限に旅を続ければいいだけのこと。イメージ的に例えるなら『キノの旅』みたいな感じ? 無理にSFっぽくしようとするからダメになる。そもそも、あの御仁にSF考証は無理だから、そんなスキルないから。
 しかも、そんな長編構成能力に欠けている御仁が、よりにもよってすべての自作品をリンクさせようとするから、さらに滅茶苦茶になる道理。

 いやほんまに。
 やめとけ爺さん。

http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1802/23/news098.html

 記事では好意的に書かれているけど(そりゃそーだ)。
 でも載っているメーテルの顔を見る限り、下手クソになってね? つか作画崩壊してね?
 ぶっちゃけ、往年のファンは見限ってると思う。残っているのは洗脳された信者だけだろ。