朔、二の酉 (旧暦 神無月朔日)

 だいぶ以前と言うか昔、地上波で観た映画群の中に相当数、タイトルも何も判らない作品があります。記憶がグチャグチャになっているワケですね。憶えているのは断片的なストーリや設定の一部のみ。
 で、まあ、それらの大半は忘れてもかまわない代物なのですが。
 中に、何とかして思い出したい、できればまた観たい、と思う作品もいくつかあるのです。

 インターネットは凄い!
 と思えるのが、こーゆーときなのですね。
 記憶の断片程度の心許ない手がかりから、しっかり映画のタイトルまでたどり着けるのですから。
 まあ、世界中にある無数の頭脳を拝借するようなものですから、あたりまえっちゃあたりまえなんですが。
 それでも凄い!

 今回はSF映画を二作品、調べて判明しました。

 一つは。
 核戦争後の地球。軍事基地にいて運良く生き延びた軍人たちが、基地にあった特殊車両を駆り生存者を求めて旅に出る。そこで彼らが見たのは、変わり果てた世界の姿。
 というお話。

 一つは。
 火星の周回軌道を廻る調査用宇宙船が故障により不時着。生き残ったパイロットと実験用の小猿が火星上でサバイバルしつつ地球からの救援を待つ。そこに宇宙人のUFO群が現れて、もう大変!
 というお話。

 ひょっとして、ご自分でも記憶を辿ってみたい、知らないけど探してみたい、という奇特なかたがおられるかもですので。
 まずは、もう少し具体的な材料を反転させておきますね。

 特殊車両の名は「ランドマスター」。

 小猿の名は「モナ」。
 宇宙人のUFOは、H・G・ウェルズの原作を映画化した『The War of the Worlds』(1953年)のそれと、そっ くり。

 そのうえで、以下に正解を反転させておきます。

 一つ目の映画は『SURVIVAL RUN(世界が燃えつきる日)』(1977年)。
 主演はジャン=マイケル・ヴィンセントさん。日本では『AIRWOLF(エアーウ ルフ)』(シーズン1〜3)の主人公、ストリングフェロー・ホーク役で有名でしょうか。
 ストーリ的にはB級臭プンプンだったのですが、とにかくランドマスターが印象的だったのです。模型でなく実物を作って走らせたのですから、さすがアメリカ映画! デザインも良い意味で 70年代色が強く、好きでしたね。どっか、プラモにしてくれないかなぁ。

 二つ目は『ROBINSON CRUSOE ON MARS(火星着陸第1号)』(1964年)。
 監督が『宇宙戦争』の人ということで、UFOの酷似に納得。酷似どころか、まったく同じ物だったのかよ(笑)。
 失礼ながら主演のお名前に心当たりはないのですが、すぐに退場する脇役がバットマンだったり、共演がクリンゴン人だったりで、けっこう興味深いキャスティングだったんだな〜と。
 SF映画ですがSF考証は皆無に等しい。そんなB級さゆえに評価されなかったのか何なのか、LD全盛期でも円盤化されなかったように記憶しています(まちがってたら、ごめん)。
 ストーリが舞台を火星に変えた遭難漂着モノだったのは今回、原題を見て初めて理解しました(苦笑)。

 今はDVDやBDになってるのかな? 安い輸入盤が手に入るなら、買ってもいいな。
 名作やA級だけでなく、こういったB級C級映画も、今あらためて(寛大な心で)観れば、かなり楽しめそうに思います。



 ついでなので(笑)。
 宿題を二つ出しておこうかな。

 一つ目。
 ヒッチコック監督の『The Birds』を蜘蛛に置き換えたようなB級パニック映画。
(※ 主演は、『STAR TREK』のカーク船長で超有名なウィリアム・シャトナーさん。

 二つ目。
 これまた生物パニック物。巨大蟻の群れに襲われるB……いやC級作品。
(※ 一行が犠牲を出しながらも必死に脱出して、ひと安心……の後に超ビックリ箱が用意されていた。この構成だけは感心。

 正解しても、何も差し上げません。
 妖之佑も、これからボチボチ調べます。