桜桃忌 (旧暦 皐月十日)

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 『よーじょらいふ! 2』
  あまー/バンブーコミックス


 本当に一年近く待たされたな。
 でも、物語の中では第一話から三ヶ月しか経ってないという。(;^_^A

 教授の研究室で資料を探すシーンやら、アイルランドの石聖杯の写真のシーンやらで、幼女化の謎に迫る要素もあったりで、真面目にいじる意思もおありのご様子。
 その、ほのめかしからすると、事件の元凶は、意図してなのか無意識になのかはともかく、リヴさんのようですね。いや、第一巻の段階で、アキちゃんとリヴさんが瓜二つなんだから、幼女化に無関係なはずないんだよなーリヴさん。
 つか、アキヒコてめー、幼女化当初から鏡見て一度も気づかないってことは、リヴさんのこと忘れてるやろ。元カノ鳴子さんのことも忘れてたし。アキヒコって、無自覚のタラシだよなあ。アキちゃんはともかく、アキヒコは好きになれんタイプかもしれない。
 ともかく、学祭でリヴさんに再会して、アキが憶えているかどうか、思い出すかどうかが、謎に関わる鍵となりそうですね。教授の言う「意図的な記憶の欠損」の可能性ということ。

 ところで、この作品において、幼女化の合理的説明は要るのか?
 これ難しいところですね。TSをネタにギャグやエロのみで走るって作品は、それこそ山ほどありますし。その場合、原因はご都合主義でいいんですよ。それこそ謎の怪しい薬でも(笑)。
 このパターンで代表的なのが、『らんま』の呪泉郷でしょう。あの「悲劇的伝説」の群れこそ、まさに究極のご都合主義。居直り強盗レベルの開き直り以外の何物でもない。
 連載開始当時、読者の多くが思ったはずです。
「乱馬おまえ、すぐ中国に引き返して、若い男が溺れ死んだという悲劇的伝説がある泉に落ちてこいや」
 と。
 なのに当面は一切、そのことに触れる気配がなかった。『らんま』がギャグ漫画だからこそ、許されたことですね。

 ということで。
『よーじょ』も、あまり深く謎について触れないほうがいいのかもしれません。

 第一巻に引き続き、今回の巻末でも、また良太郎の不幸が明かされた。
 どこまでも不憫な奴……。

 ちなみに。
 少しだけ「アイルランドの石聖杯」を調べたけど、それらしい物はなかったですね。
 一番似てるのは、ダブリン近くの「タラの丘」にある「運命の石」。でも、これも違う。
 古代ケルト文明にかけた作者さんの創作のようですね。
 ブリテン島とアイルランド島はホント、不思議な石だらけだもんなー。
 もちろん石の遺跡では我が日本も負けてませんけどね、同じ島国として。