『よーじょらいふ! 1』
あまー/バンブーコミックス
最初に言っておく。
妖之佑は炉ではない。ある程度の二次コンは認めるが、断じて呂ではない。ここ、重要ですから(鼻息)。
性転換モノ? 精神入れ替わりモノ? 生まれ変わりモノ? 単なる変身モノ?
実は、まだ判りません。
二十歳の大学生・志村アキヒコ(♂)が朝起きたら美幼女になっていた。
という、わりとありそうな設定。
しかし、某「頭脳は大人」の少年探偵とは違い、そのままの姿では幼児化しておらず金髪幼女に、つまり人種と、さらには血液型まで変わってしまった。というところが、この物語での軸になるのかな。いちおう、大事件を用意しておられるようですし作者さん。
形式としては四コマ漫画の起承転結を積み重ねて、全体のストーリも進めていく。
昨今の定番の一つですね。元祖に近いのは『あずまんが大王』あたりかな?
アキヒコあらためアキちゃんの可愛さは凶器です(笑)。
周囲のキャラほぼ全員、この可愛さに、やられてます(爆)。
以下、ネタバレを含みますので、畳んで反転。
しかし、特筆すべきは、アキの幼馴染み&親友である良太郎でしょう。
あとがきによると、プロット段階では主人公だったそうで。それが編集部の「アキちゃんがめちゃくちゃかわいいから」という強い意見によって助演へと格下げされた。某ペンギン村の中年天才科学者と同じ道を歩んでるのねん良太郎。
その良太郎の何が特筆に値するかと言いますと。
変 態 度 。
作者さんによると「主人公補正がなくなったので代わりに変態度がアップ」したのだそうで♪ いや素晴らしい! 素晴らしすぎる!!
普段からアニメキャラのイラスト付きトレーナーを着用するのは別にいい。
15の時から毎夜「美少女と運命的に出会えますように」と願い続けてたのも、法的にも倫理的にも無問題。
幼女サイズのゴスロリ服一式を買い揃えているのも、まあ誰に迷惑かけてるわけでもないから。
だがな。
その一式に下着が付属してなかったからと自分で見繕う、しかも黒。これは、ひくわー。
さらに、幼女の生着替えを直に見物しようとか…………通報すべきレベル。
アキの従妹の花村ひなこ(巨乳ぽにてJK)を初見では「あんなかわいい子」と言い、アキのゴスロリ服を買うついでに、ひなこの分も買って通報されかかったことなどから、同世代の女子にも人並みに興味はあるようなのですが。
決め手は、これかな。アキちゃんの新しい友だちになった漆原かなでちゃんと初対面になったとき、アキに促されての挨拶が、モジモジおどおど小声でしかも視線を合わせられずという……いや相手は幼児やで? こいつガチや! ヤバイ!!
といったあたり、学ぶべきものが多々あります♪
ウチに置いてる拙『ポニマニ』の「ゆきの」は、まだまだだなあ。と半分だけ反省(共作だからね、あれ)。
かなでちゃんがリヴさんと出会ったシーンも、勉強になります。ウィッス。
「ひめのおかあさん!」(※ 「ひめ」=「アキ」)
↓
「いやいや! わたしまだ 21 だし! 夫どころかまだボーイフレンドもいないよ!?」
↓
「じゃあ、ひめのおねえちゃん?」
↓
「残念だけど、わたしは1人っ子なんだなこれが」
↓
「…えっ!? だれ!?」(((゚д゚;))) gkbr
勝手な思い込みでいきなり話しかけといて、話が噛み合わなくて、自分が見ず知らずの大人と会話している事実に気づいた途端に青ざめて怖がる。という幼児クオリティは、演出としてリアルです。
リヴさんが女性だから良かったものの、これが男性なら事案に発展してるっちゅーの。かなでちゃんが大声あげただけで詰みますからね。
幼児の一人歩きは、いろいろな意味で危険ですね。(;^_^A
さて。
タイトルが『よーじょらいふ!』なので「幼女」が重要単語なのは当然ではあるのですが。
それにしても、連呼が気になります。
ひなこが幼女化したアキを初めて見たとき「え…幼女?」という反応をしたのが不自然。そこは普通に「え…子供?」でしょ。
幼女アキが自分の通う大学に正体を隠して行ったとき、学生たちの反応が「誰? あの金髪幼女」とか、目が合った学友の反応が「あそこの幼女と目が合って」とかなるのも変です。ここも普通に「あの女の子」とか「あの子供」とかでいいはず。
「幼女」って一般的に使う言葉ではなく、ほぼサブカルの業界用語ですからね(笑)。
なので本編で「幼女」を口にするのは変態・良太郎だけでいいと思うのです。良太郎に、しつこく叫ばせ続ければいい。
まあ主人公アキが自分の現状を「幼女」と呼ぶのも、タイトルになっている単語なのでOKでしょう(ただし、アキヒコ本人はヲタクではなく、趣味がサーフィンとか、教授に付いて海外調査に行ったりと、むしろアクティヴ系男子……だった。今じゃ「歯みがき粉はいちご味だ」けどなー)。
タイトルを連呼したいという意図あってのことだとは思うのですが、少し不自然さを呼び込んでしまったかなーと思うのでした。
この一冊で連載一年分だそうで、第二巻は一年後とのこと。
待ち遠しいなあ。
いやまあ、欠かさず連載読めばいいだけなんですけどね(笑)。