『ヒラ役人やって1500年、魔王の力で大臣にされちゃいました 2』
森田季節・村上メイシ・紅緒/ガンガンコミックスONLINE
『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 6』
森田季節・シバユウスケ・紅緒/ガンガンコミックスONLINE
そろそろ自分の中では『1500年』が『300年』を追い越したかな。
たぶん、自分が一番気になってるのは、アズサさんが転生してからの三百年の積み重ねなんですよね。その間、どんな生活をしてきたのか。どんな事が起こったのか。フラタ村との付き合いが、どんなふうに変化していったのか。“現在”の、村から崇拝されている「高原の魔女様」になるまでの過程を見てみたい。それが自分の願望なんですよね、たぶん。
なので、ヒラからいきなり大臣にされて四苦八苦するベルゼブブさんの奮闘ぶりを描いている『1500年』のほうに惹かれるんだと思います。『300年』も安定の面白さではあるんだけど、ぶっちゃけ飽きてきてます。(;^_^A トラブルメーカーとしても、ハルカラよりヴァーニアのほうが“優秀”ですし(爆)。
一つだけ野暮なことを。
たぶん読者サービスなのでしょう、『1500年』にライカとフラットルテがゲスト出演してますが。これ、問題ですよね。
ベルゼブブさんは千歳のときに試験に受かってヒラ役人になり、それから千五百年後に農相に就任、百年ほど勤めた頃に慰安旅行……もといっ、職員研修を実行した。この時点で、ベルゼブブさんは二千六百歳と計算できます。そして、その旅行先……じゃなくて研修先であるロッコー火山の温泉地でライカと出会うわけです。
一方で『300年』での初登場時にベルゼブブさんの年齢は三千歳ほどと明かされています。で、ライカはアズサさんとタメなので、このとき、かれこれ三百歳。
お判りでしょう。ライカが誕生したとき、ベルゼブブさんは二千七百歳のはずなんですね。二千六百歳のときに出会えるはずが、ないんですよ、ライカがアズサさんに対して年齢詐称していない限りは。
フラットルテは、ライカというよりライカのお姉さんと悪友関係のようなので、ライカより歳上とも考えられます。なので計算上の矛盾は避けられます。
が、毎日が多忙で、いっぱい人と会っているであろうベルゼブブさんはともかく。ライカ、フラットルテともに『300年』で、ベルゼブブさんと初対面な様子なのが、どうしても納得いきません。フラットルテのほうはムリクリなら、すでに会ったことがある的な解釈も、できなくはありませんが、ライカは無理。ベルゼブブさんの「忘れておるかもしれんがのう」という台詞だけでは、フォローとして弱すぎます。
客演させるにしても、もっとやりかたあると思うんだけどなぁ……。あれじゃ『マジンガーZ対デビルマン』のレベルだよ(苦笑)。
以上、野暮を承知での物言いでございました(計算違いや事実誤認などなどございましたら、ご指摘いただけるとありがたいです)。