甲子、天しゃ (旧暦 師走廿八日)

 とにかく、ジオウ組の四人に再会できたのが嬉しい♪
 ツクヨミ、相変わらず身体の動きキレッキレやな。
 記憶も力も戻っていないうちから、あれだけ闘えるゲイツも、かなりのもの。
 ソウゴも変わらず、度量の大きさを見せてくれるし。さすが魔王。
 そしてウォズさん、きっと嬉しいに違いない。この半年足らず、皆に忘れられてて、ぼっちだったからなー。
 ソウゴ抜きの三人で滅と迅のコンビ(+マギア多数)を圧倒したのは、先輩ライダーの面目躍如ですね。

 あのボクっ娘なタイムジャッカー・フィーニスの背景あれこれが不明なのは、いささか不満材料です。
 自身が「始まりのライダー」になるという目的は、昨年のティードが目指した自らが王になる、と似たようなものですが。ティード同様、動機などを一切、描いてないのが……ね。
 とは言え、今回の場合、敵の本体はヒューマギア軍勢であり、ストーリも或人の物語にジオウ組が助っ人する形ですから、フィーニスの主たる役割は歴史改変という舞台設置であって、ラスボスとしては立ち位置のみ、みたいなもんで謂わば据え物、お飾り。なので背景なぞ不要ということは言えるか。ぶっちゃけ彼女の動機とか信条とか、或人にとってはどうでもいいんだよな(汗)。
 つか、あのアナザー1号は悪いが苦笑モノ。フィーニスの曰く「ライダーの力は悪の力」というのは、ある意味で正しい。石森作品には「強大な悪と闘うために、主人公には同等の悪の力が必須」という図式がありますからね。ただ、アナザー1号に立花レーシングクラブのマークがあるのは許せない。本郷猛は洗脳されずにショッカーから脱出したからこそ立花ロゴ付きバイクを駆って「仮面ライダー」を名乗るわけですから。逃走してなければ「怪奇バッタ男」あたりの命名になってただろうし、バイクに乗るとしてもマーキングはショッカーの紋章になるはず。なので、悪のアナザー1号に立花マークだけは勘弁してほしかった。ここが惜しい、残念。

 其雄の仮面ライダー1型は格好良いですね。
 青という色が、また素晴らしい。

 アナザーゼロワンがいるのに或人がゼロワンに変身できるとか(て言うか、そもそも歴史改変されてるのに或人の記憶がそのままだったり、キーとドライバーを持ってたり)、そのアナザーゼロワンをジオウでもゼロワンでもなくバルカンとバルキリーが倒せてしまうとか、すべてのライダーの力を奪われたソウゴがグランドジオウに変身できるとか、改変された歴史も含めて衛星ゼアが記憶しているとか、とかとかとかストーリのあちこちに整合性がないのは、もう平成ライダー映画のデフォなので、あんまり気にしてはいけません(苦笑)。
 要は、小難しいこと言わず楽しんだモン勝ちでしょ。
 ヒューマギア軍団×人類レジスタンスの銃撃戦が見応えありましたね。刃さんのポニテも◎。本編でも括ればいいのにー。

 是之助社長が本編より遙かに台詞多くて、楽しい。
 副社長が良い人で良かった。
 意外なことにシェスタも或人に味方してくれた。
 レジスタンスのモブ的キャラに濃ゆい連中が多いのは何の意味が?(笑)

 ラスト、ソウゴはなんで或人に闘いを仕掛けた? つか、殴り合うことが記憶消去と、どう関係するの? これも整合性とか考えたらあかんヤツ?
 王様のお考えになることは、下賤のオイラには理解できません(爆)。