二百十日 (旧暦 葉月三日)

 第一話で自転車。
 の主役というと良太郎とソウゴですな。他にもいそうだけど、まあいいや。

 寄席でなく遊園地で頑張る、むわったく売れない芸人。
 同じテレ朝の、常時欠食状態でファンが一人だけの自称「超売れっ子(巨乳の)美人マジシャン」山田を思い出すなあ。

 ヒューマギアなるアンドロイドが社会に完全に浸透した世の中……これはアシモフの古典SF『I, Robot』に始まる一連のSF作品に多々見られる、いわばテンプレ。平成ライダーで言えば、ロイミュードが、まさにそれ。
 まあ、正常に社会の一員として活動している個体をハッキングして怪人や戦闘員として取り込むのは、少し目新しいか……あ、いや、OVA『バブルガム・クラッシュ』でやってたな。
 て言うか、令和の物語じゃねーだろ、あの進みすぎた技術! ……それ言うと、ロイミュードとかもなんだけど、あっちは何と言うかマッド・サイエンティストによる怪奇な発明ゆえ黒魔術的なイメージがあるから、SF考証の真面目なツッコミをギリギリかわせるんだよね。

 仮面ライダーが社長というのも実は珍しくなく。
 高見沢逸郎@ベルデは巨大企業グループの総帥。佐野満@インペラーは父親の会社を継いだ(すぐ後にミラーワールドで消滅したけどね)。登太牙@サガはファンガイヤで構成される巨大企業の社長。アラン@ネクロムは社長どころか王子様だな。檀黎斗@ゲンムは言うまでもなく♪ 猿渡一海@グリスは農場経営者だから実質的な社長と言える(中小企業だろうけどね)。
 ただ主役ライダーでは初ですか。でも、これって、ほぼ『アイアンマン』じゃね?

 召喚した奴をライダー自ら着込むのは、すぐ前の「アーマータイム」そのもの。ゴーストの英霊も近いな。

 対ヒューマギア専門と思しき部隊の切り込み隊長も、平成ライダーにありがち。あきらかに主人公と対立するフラグを束で立ててますからね。
 ライドベンダー隊の後藤ちゃんとか、G3ユニットと関わり続ける北條刑事とか、風都に赴任してきた照井竜とか、とかとかとか。

 あの廃墟は、まるでヒューマノイズによって絶滅しかかっている人類の居住エリアだな。
 ゼロワンがリンクする人工衛星はレント@キカイが充電する人工衛星と被る。まあ、軌道衛星との電脳リンクはサイバーパンクに必須ですけどね。

 主役の足をあれこれ引っ張りそうな副社長は、たぶん大杉先生と似たもの同士。

 とどめとして。
 あの秘書、スマートレディにしか見えないんだが?

 というわけで、悪いが。
 第一話を観た限りでは、すべて借り物にしか見えない。まあ、じきに慣れるでしょうけど。
 いや、むしろわざとかもしれんな。令和初ということで平成のあちこちから借り物競走した?

 にしても、きんに君の使い捨てはともかく(元々が良心のあるヒューマギアなだけに遊園地スタッフともども破壊は可哀相だったな)。
 冒頭に西岡さんが出てきて「おおっ!」となったのに、まさか故人の役だったとはね。贅沢なキャスティングを(いや、下手にレギュラーにしたら出演料だけで予算喰いまくるか……)。

 ゼロワンドライバーの組み立てシーンでノン子さんの声が聞こえたときに「うわっ、これヤバいシステムじゃね?」と思ってしまったのは妖之佑だけではないはず(笑)。





 ビニール傘って、よくできてて、あれを使い捨てるのは良心が痛む。
 つーか、安価だから不意の雨降りに買いやすいけど、断じて「使い捨て」じゃねーよな。使い捨て級の安物ビニール素材なら、すぐにカチカチのゴリゴリになって裂けるか破れるかするよ。あんな柔軟性ないよ。
 安いからとビニール傘を買っては捨て買っては捨てやってる連中には貯金など無理。いつまで経っても裕福にはならんだろ。だから無視しろ気にすんな。そう唐傘のヤツに言ってやりたい。
 ねずみ男付喪神たちをそそのかして通販詐欺やったときと同じテーマと言ってよさそうですね。今の日本、断捨離なる変な宗教ばかり流行って、古来からある「もったいない」精神は、どこに行ったのやら……。
「みんなやってることだろ」は言い訳にならない。なら「みんながゾンビになったら、おまえもなるのかよ?」という幼稚園級の会話になっちまう。万引きや煽り運転もだけど、やるのは本人の意志であり本人の責任。断じて他人のせいにしてはダメ。まずは、そこからだな。妖怪に比べて人間は本当に民度が低くて……。
 久々に声付き大家さんを観られて嬉しかったのだ♪