(旧暦 文月十九日)

 本当に、そう。

https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1908/19/news037.html

 たまーに「こんな事くらいで、わざわざ来んなよ」って感情を顔にも口調にも態度にも醸し出す医師がいるけど、でも、たまーにです。
 たいがいは、ちゃんと診察してくれます。で、中には重大な病気が見つかることもある。だから、億劫がらずに行こう。

 ウチの愚か極まりない父親が、この手の悪い意味で「我慢強い」性格でしてね。
 ギリギリまで我慢しまくって、その我慢の限界に達すると日曜だろうと祝日だろうと深夜だろうと「病院開いてないか!?」と必死にわめく。開いてねーっつーの! なんで平日の日中に言わんかボケ!!
 これを繰り返した結果、手遅れになって、今じゃ障害者手帳に頼るほどにボロボロですよ、いろいろとね。それでも、いまだに我慢しまくってますよ。まったく懲りてません。ギリギリまで何も言いません。だから救急車を呼ぶこともあります。たいてい我慢の限界に到達するのが深夜だからね。困ったもんだ。

 極端な反面教師が身近にいることもあって、私は体に違和感を憶えるたびに、臆病と言われそうなくらい積極的に病院に行きます。
 行った先のお医者さんは、きちんと診てくださって、CTやMRIも使ってくださいました。結果、何もなく一安心、ということが何年かごとにありますね(まあ、原因不明ってことだから、それはそれでいささか不安材料ではありますが)。「大袈裟だ」と諫められたことなんて、一度もないですよ。
 母親にも同様にさせています。消極的なときは多少強引にでも行かせます。あるいは連行します(笑)。で、放っとくとヤバいものが見つかったこともあります。おかげで今のところは早期治療で済んでます。

 たいした事ないうちに行くのが正解なんだと思いますよ。病気が進んでからよりも早期のほうが身体的にも精神的にも経済的にも負担が軽いのは常識ですし。
 ウチの愚かな父親は「様子を見る」が毎度の逃げ口上ですが、ド素人が様子を見て何が判るのかと。様子を見るってのは、専門家が様子見するための措置(投薬などなど)をしたうえでの事なんだよ。

 信頼できる「かかりつけ医」を持つことは大切だと思います(ヤブ医者だと意味ないどころかマイナスだからね)。
 それと同時に、地元の時間外診療、救急外来を受け入れてくれる病院と、そこに何科があるかを前もって把握しておくことも大切です。深夜にタクシーで行って、そのまま入院って場合もありえますからね。なら、普段から「どこそこの病院が良い」という評判を知っておけば、救急車を利用する際に「あそこの病院へ」という選択肢もできますし(ウチの地域だけかもしれんが、救急隊員の人が「かかっている病院があるなら、そちらへ行きますか?」と訊いたうえで先方に問い合わせてくれる)。
 今は健康だから、まあそのうちに考える。なんてのはダメです。病魔は、いきなり襲いかかってくるのですよ。





「我慢」の話ついでに。
 イジメやパワハラに我慢した挙げ句、自殺や過労死する人のことを思ってしまいます。
 病気については病院嫌いやめんどくさがりが主な理由と思われますが(つまり、ある意味で自業自得)。
 イジメやパワハラに耐える人は基本、真面目なのだと思います。バカが付くほどクソ真面目。たぶんですが、逃げを卑怯だと刷り込まれて育ったんでしょう。「逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ」ですね。だから逃げずに限界まで頑張った挙げ句に、ブツリと千切れてしまう。
 切れて反撃に転じて上司やイジメ集団をヌッコロす(学校でのナイフ事件とか、ありましたよね)のは、きっとまだマシなほうですよ。少なくとも、生物として自己の生存を優先しているわけですから。犯罪行為を肯定するわけではありませんが、そこまで人を追いつめた周囲の行為・態度こそ、まずは批判されるべきだと思うのです。
 でも大半は精神を病んでしまうか、自ら命を絶ってしまうし、そうなっても上司やイジメ集団は何も感じない。イケシャアシャアとしてる。不公平ですよ閻魔様、あの世での厳正なる裁き、頼みますよ?
 まあ閻魔様の裁定を待ってもいられませんからね。
 詰まるところは病気と同じです。我慢したら死ぬよ。ってコト。我慢は美徳でも何でもない。
 君子危うきに近寄らず。
 ブラック企業やイジメの蔓延する学校からは逃げましょう。逃げて正解。逃げるべき。命あっての物種です。
 こんな事を言う妖之佑だって、その昔は逃げましたからね。タイムカードもなく毎日毎日、終電で帰宅するような、ブラックとまではいかないものの、ダークグレーな会社から。あそこ、応募時の説明とまったく違う仕事やらせてきたからなー。だから「やってられるか」と早々に辞めちゃいました。以後、レールから外れた人生ですが、まあ、ここまでは何とかなってます。少なくとも生きてますからね。死んでませんからね。生きてるだけで丸儲けですからね。
 やり甲斐があるから残業も休日出勤もドンと来い、ってんなら何も言いません。それだけやってのリターンが期待できるのなら、どうぞお気張りください。
 でもね。満足な休みが取れない、給料が安いうえに未払い、賞与も何だかんだ言って伸ばされる、保険関係もいいかげん、十年いても自身のスキルアップが望めない、なんて会社は居るだけ損です。それどころか、何か起こったときに大変な目に遭います。
 ↑とは別の会社ですけどね。ご本人が発売されたばかりの新型高級車に乗ってて、お子さんたちはブランド物で着飾るような経営者の会社が、労災も雇用保険も入っておらず、仕事中に大怪我した人が全額自己負担を強いられたり、円満退社した人が失業保険を貰えないことに気づいてポカーンしてたり、というのを間近に見ましたよ(普段から給与明細を見ていないのは本人たちの落ち度ではありますけどね)。そんなものです、中小企業なんて。確認してませんが、たぶん有給なんて却下されてるはずです(だって誰も休んでるの見たことねーし、申請できる空気じゃねーし)。月給も、一日病欠とかすると何万円も差っ引かれる(書類上は、その額を「皆勤賞」扱いするという小ズルさ)。ああ、オイラは時間の短い準社員みたいな形だったから蚊帳の外だったけどね。
 なので、身を粉にして働くだけの価値ある会社かどうかだけは自分の目で見極めておくべきです。そのうえで、そこに骨を埋めるというなら、お好きになさればいい。でも、そんな気サラサラないなら、サッサと辞めるが吉ですよ。死んだら、なんにもなりません。死なずとも、心を病むだけでも後々に響きます。
 学校もおんなじ。命かけてまで通う価値なんてないでしょ。いざとなれば「高認」という制度もあります。大学や専門学校に行きたいとか資格を取るのに高卒が必要という人なら、この試験に向けて頑張れるんじゃないかな。イジメっ子やクソ担任がいない分、むしろ勉強もはかどると思いますよ。個人的には、惰性で高卒した奴よりも高認を取ってる人のほうが、やる気も能力も上って感じしますけどねー。
 問題は保護者だなぁ。理解してくれる人だといいのですが、「とにかく学校に行け」とか「不登校なんて世間体が」って手合いだと困る……うーん。
 とにかく、不当な環境への我慢に費やすエネルギーは他の、もっと有益なことに消費したほうがいいと思います。まずは劣悪なゲス連中(最悪、ゲスな保護者も含む)から逃げましょう、手遅れになる前に。