(旧暦 長月十日)

 沢芽市の「一般常識」がイマイチ判らない。
 風都の場合は、わりと判りやすかったんですけどね。

 沢芽市民はロックシードやインベスのことを、どう捉えているんだろうか……?
 少なくとも、ロックシードの束縛から逃れたインベスが危険という認識はあるようで。でもインベスゲームを街ぐるみで楽しんでるという異常さ……。
 彼らにしてみれば唐突に目の前に出現したはずのアーマードライダーに対しても順応早すぎ。
 紘汰は紘汰で、平気で人前で変身しまくってるし。
 それ以前に、紘汰と舞は前回、空間に空いた裂け目から怪しい森の中へあっさり入ってしまうし。紘汰は、そこに生っている正体不明の果実をまさに喰う寸前だったし。
 この街の住人ども皆、警戒心なさすぎ。
 風都以上に変な街だ。

 怪人用とライダー用の両アイテムともをユグドラシル社が仕切ってる構図は、『555』のスマートブレイン社に似てますね。
 何が目的なんだか。

 チームバロンのリーダーは「強さ」に、かなりこだわってますが。
 そもそもインベスゲームはプレイヤー・スキルよりもロックシードのレベルで優劣が決まるという実に単純なもの。そのため皆が競って大金貢いで上級のロックシードを求めるというバイヤー丸儲けの構図となるあたり、まるで最近のオンライン・ゲーム並みに酷い仕様(苦笑)。
 ぶっちゃけ人の強さ関係ないやん。

 とは言え、ユグドラシルは金儲けが目的ではないはずで。
 まあ黒い黒い真っ黒な目的があるんでしょうね。