(旧暦 文月廿九日)

「始まりの女」と呼んでたな、ぐっさん。一番最近に白舞が登場したときに。
 始まりの女が世界の終わりを見届け、選んだ男に黄金の果実を与えて新たな世界を託す。
 前回、フェムシンムの王・ロシュオの回想シーンが、それですね。言わば、黄金の果実の授与式。
 王妃の姿が白舞と同じ(白衣、金髪、赤目)なのは、つまり、授与式の時点ですでに王妃は始まりの女にされていたと、ぐっさんによって。
 とすると、白舞はやはり“まど神様”でしょうね。紘汰や戒斗に忠告を与え、ぐっさんと少し会話したのは、未来から来たとかではなく、過去現在未来並行世界すべてに同時に存在するからなのでしょう。円環の理と同様に。
 ただ、円環の理と違うのは、柩に入っていた王妃の例で明らかなように、役目を終えたあとは“退場”するという点ですね。

 ぐっさんは自らを「ヘルヘイム」と名乗りました。つまり、あのおぞましい植物群そのもの。あるいは「果実→インベス」のシステムそのもの。
 まんまQBでしたね。
 システムの管理者という点のみならず。
 無責任なところもQBと共通。それぞれ「あとは君たち人類の問題だ」「俺は見守るだけだ」と言ってるわりには、かなり干渉してますからね。
 人畜無害そうな人懐っこい顔して、システムの良いトコだけアピール、無邪気な皆を煽ってた悪徳営業ぶりも同じだな。
 ただ……QBと違ってボコれないんだよなあ、ぐっさんはガタイいいから(苦笑)。とりあえず、ほむほむみたく全弾撃ってズタボロにしてみたらどうだろ。すぐ新しいのが「もったいないじゃないか」って沸いてきたりして(爆)。

 QB同様、ぐっさんが来た時点で、ほぼ詰んでますやん地球……。

 パターンから推測すると、力を得た舞が、ぐっさんの予想斜め上の選択をして、どんでん返しする、という結末に至るはずですが。
 ただ、あくまでも主人公は紘汰なので、舞から黄金の果実を授かった紘汰が、その力で大どんでん返しをするほうが可能性高いかもですね。

 戒斗は、はっきり紘汰と袂を分かつ意思を示しました。
 ミッチは、ヤバいロックシードで強大な力を得ました。
 他の連中は、どうなんだろ。共通の敵が消えたのだから、やはり分裂でしょう。黄金の果実のことは今まで知らされていないわけですし、それ知ったら考え変わるはずですよね。

 というわけで、第一話冒頭の、あの戦国乱世のシーンは、黄金の果実争奪戦だったようですね。
 まさか、某『ディケイド』みたく、大乱戦へと盛り上げたところで放置って最終回は、やんねーよな? 「結末は映画で」ってのは、やんねーよな?