東大寺二月堂修二会、甲子 (旧暦 睦月廿一日)

 タンスじーちゃん、やっぱり渋いっスね。
 見るからに頑固で怒りっぽくて。
 でも実は細かな気遣いのできるお人好しのお節介焼きさん。
 テンタクルスに捕まったキキを心配して取り乱す。
 助け出したものの、テンタクルスの毒に酷くやられたキキをいたわるように「すぐ治してやるからな」と優しく声をかける。
 じーちゃん、メッチャ情に熱いのが判ります。

 アニメでは割愛されましたが。
 無茶に挑むライオスたちを心配しておちつかないナマリの様子を見て溜息つくタンスじーちゃん。
 ウンディーネにやられそうなライオスを突き飛ばして参戦するナマリ。
 この間に、「帰還術の準備に時間がかかりそうだから散歩でもしてこい」とナマリにかけた、じーちゃんの台詞が原作には、あるのです。

 そも。
 治療依頼をしてきたライオスに対価の持ち合わせが無いと知るや、厳しく突き放すものの(ちなみに、このとき言ってた「途中にあった死体でも自分の蘇生代くらい」ってのが……♪)。
 何だかんだと理由をつけて、ライオスに対価を用意させてやるあたり、本当に親切です。
 自分で言うほどドライじゃないんですよね、じーちゃん。
 いや好きだわ、このキャラ。

 それにしても。
 鍋は手入れするのに斧はほったらかしなセンスの無頓着さ
 顔刺されて腫れてても笑ってるライオスのド変態さ。
 興味の有る無しでの落差という点では同類かもなー。

「あんたがリーダー? 大変だな」
 誤解ですタンスじーちゃん。
 訂正してみよう。
「わしではない。リーダーは、あのトールマンの男じゃ」
「…………大変だな」
 あ、おんなじやわ(笑)。

 精霊を鍋に閉じ込めて煮殺すって、えらい壮絶な世界観ですわ。
 でも、これでウンディーネが激怒した理由も納得です。
 マルシルが考えなく熱湯を捨てたのは、例えばホコ天に大型トラックで突っ込むような暴挙なのですね。
 そりゃ怒るわ。

 じーちゃんの「迷宮内での施しは足元をすくわれる」
 チルの「見返りは要らないとかぬかす奴がこの世じゃ最も信用ならない」
 ともに後の話に関わってきます。

 蘇生術についての、
 センシの「普通ではない。普通ではないぞライオス」
 じーちゃんの「何ともおぞましい呪いよ」
 ともに後の話で利いてきます。

 酷いクセ字のエルフ文字ってのも重要な伏線。
 ナマリが金銭で揉めてたってのも、もう少し後で判るんだな。

 次回は「途中にあった死体」だったかな?