雨水、一粒万倍日 (旧暦 睦月十日)

 面白いけど。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7bd75502be6a57d5cd492193e3907ff53a0199c4

 言うても、これ。
 MSVの、つまりはプラモを売るための設定が元ですからね。
 あんまり真剣に語るのも、どうかと(笑)。

 いや面白いんですよ。
 相手の作った土俵に上がって相手の用意したルールの許、小論文を捻り出すってのは。
 古くはシャーロキアンのように、フィクションを史実と解釈しての、まさに知的遊びって感じで。
 富野監督も、バンダイと協力モデラーによるMSV開発経緯設定を「好き」と評しておられました。確か、ただ浮かぶだけで使い物にならないHグフがお気に入りだったような♪(『Z』で初登場したけど、飛ばずにドムみたくホバー走行してたっけHグフ)

 個人的には、Rザクはゲルググよりもハイザックに直結したと思います。
 ゲルググにザクの面影なんて皆無ですしー。

 コメントにもある「ジオンはMS開発に手を広げすぎたから負けた」というのは実のところ、富野監督が意識してやっておられたこと。
 富野監督はジオンを三国同盟(主にナチ軍)、連邦を連合軍(主に米軍)として演出してましたからね。
 で、独逸空軍は Fw190 や Bf109 、さらには世界初のジェット戦闘機 Me262A など高性能戦闘機を次々と開発、ティーガー戦車も高性能だったことは周知の事実です。同じく、大日本帝国軍も海軍の零式にしろ陸軍の四式戦疾風にしろ、後発日本のクセに高性能でした(戦車はブリキ玩具レベルで、ほぼほぼ棺桶でしたけどねー)。
 一方の米軍はと言えば、戦闘機は重くて小回りの利かないグラマンと低コストのマスタング、戦車はシャーマン。
 性能面だけで言えば、タイマン勝負なら絶対に三国同盟側の勝ちでしょう。でも、米軍機は国力を背景に大規模大量生産が可能だった。次々と急いで新型を、ということもしないから開発期間・開発費も要らない。その分すべて大量生産に回す。駒数が多ければ立てられる作戦も様々。何なら力押しだけでも勝てる道理。
 しかも、重い故に頑丈なグラマンパイロット生還率が高かったそうで、パイロット育成費・育成期間の面でも軍に貢献したことになる。ここはコアファイターの思想に似てるかもな。
 ジオンがザク→グフ→ドム→ゲルググやらMAやらと性能追求に躍起になっている間に、連邦はホワイトベースの戦闘報告を元にジムとボールだけを各基地でガバガバ大量生産、それをマゼランより安く作れるサラミス艦隊に満載して攻めてきたわけです。
 まさに「闘いは数だよ兄貴」なのです。
「歩の無い将棋は負け将棋」という言葉もありますし。

 まあ、あれやね。
 戦後になってからはガバメントよりむしろワルサーや南部のほうがアメリカ人マニアに人気、というのと同じやろね、ジオンMSの魅力ってのは。



 どーでもいいけど。
 カイ・シデンって紫電改が元だよなあきっと。