役小角に従っていたのが有名な前鬼、後鬼の夫婦鬼。
この夫妻、絵でもちゃんと小鬼の姿で描かれているので、鬼の種族なのはまちがいないところなのでしょう。
が。
前鬼は、大峰山前鬼坊という名も持っており。
これは天狗番付にも載っている八大天狗や四十八天狗の中のお一方であって、要するにただの天狗ではなく大天狗なのですね。
鬼なの?
天狗なの?
と困ってしまうわけです。
秋葉山三尺坊のように人が天狗になる例もあるので。
鬼が天狗になってもいいのかもしれませんが。
鬼も天狗も妖怪のトップに位置する大物である、とするなら、鬼が転じて天狗というのは、どうにも納得し辛いところがありまして。
どう解釈すれば丸く収まるのかな?