(旧暦 弥生十七日)

 前回は歳相応にキリッとしてた尾室主任、今回の電話で翔一と話してるのが、まんまあの頃の「尾室くん」で笑った。

 自分の過去に振り回されるツクヨミに助言してやれるのは、沢木哲也の記憶を取り戻してもなお津上翔一として生きている翔一だからこそ。ですね。
 これ、『アギト』だけでなく『電王』のテーマでもあるんですよね。なぜモモの字たちが消えずにすんだのか。なぜカイは消えてしまったのか。それこそ、今を大切に思った者と、過去に囚われすぎた者との違い。
 かくして四人はふたたび一つになった。……あれ? ウォズさん完全に仲間意識♪

 アナザーなアギトはアギトだった。
 まあ、あれだけアナザーアギト軍団に暴れさせといて、さらに新デザインのアナザーというわけにもいかないか。でも、あれだと普通に、人の中にあるアギトの力が発動した状態と変わらんのですが。
 力を失った翔一がG3で参戦するのは、まさに視聴者サービス♪ 判ってますねースタッフ。
 でも、力をウォッチに奪われてなお翔一にアギトとしての記憶が残っているのは……前の剣崎と始もそうだったから、2019年で奪うと作用が異なるということかな? ちょっと判り辛い。

 アギト・トリニティフォームに、なぜかウォズさんが強く反応♪
 まあ、『アギト』本編でも、ほとんど使われておらず、ガシャポンHGが元気だった頃でも発売されなかったほどの稀少フォームですからなー(何かの特典グッズとして出てたらしい)。
 ただ、「六位一体」は違うだろウォズさん。あれは「六位二体」です(笑)。
 とは言え、2トリニティによるライダーダブルキックは燃えます!

 にしても、言ってしまえばアギトの力は神が人類に与えたものですから、タイムジャッカーの能力が、やっぱりチートすぎますね。
 で、ウォズさんによると、そもそもタイムジャッカーはスウォルツのみだった。オーラとウールは、謂わば複製タイムジャッカー。それで、スウォルツは二人の時間も止められた。
 で、そんなスウォルツもツクヨミに時間を止められてしまう。互角あるいはそれ以上ということですね、ツクヨミの力。タイムジャッカーは『電王』の特異点みたいな自然発生の特殊能力者と解釈していいのかな? ならば、劇場版のティードも無理なく成立します。
 ウォズさんがスウォルツから何か聞き出したようですが……引っ張るのか。

 次回はっと。
 やっぱりヒビキさんは無理だったかー。
 いえね。トドロキさんはいいんですよトドロキさんは。たとえ太っててもトドロキさんですから。断じて『ウィザード』でメイジになった人じゃありませんから。
 でも、京介だけは勘弁してほしい。あれは『響鬼』の黒歴史だから(白Pにしてみれば、京介は『響鬼』の中で唯一、自分のキャラだから、どうしても出さなきゃ気がすまんのだろうな)。
 なお無論ですが京介の中の人に思うところは一切ありませんので念のため。むしろ中の人には侑斗役で出てほしいですね。





きのこの山」と読み違いしたオイラって、いったい……。

 現実のあれこれが超ウザくなって、その心理状態で扉を開けたら、そこは異世界であった。
 古くは『ウルトラQ』の「あけてくれ」でやってた現実逃避物語ですが、これも王道なんでしょうね。今現在、異世界転生物が流行り続けているのも、雅のような気持ちに陥っている人が多いということなんでしょう。かく申すオイラにも、その傾向が見られるので要注意だ(汗)。
 あれほどの朝ご飯を作るって、たいへんなことなんだが……判んねーか中学生だと。むー。

 四将の全員が、あっさり判明してしまいました。ズルズル引っ張ると思っていただけに意外な演出。
 すまんが黒坊主には大物という印象を持てない。鵺より下にしか思えない。
 鬼童って鬼童丸のことですよね? つまり鬼の一種。……あれ? ひょっとして、もう退治されてね? だって石動は鬼の腕を使役するぞ?
 そして四体目が玉藻前こと九尾の狐。これは確かに大物ですね。それも超大物。
 石動は「人に害をなした妖怪は許さない」と言ってました。が、一つ目坊は、ただ妖怪探しの道具とするために倒して吸収した。これは主張に矛盾しますね。まあ、正義のための必要悪とか言い訳するんでしょうが、しょせんは自分勝手、自己弁護。偉そうなことを言ってても石動も所詮は、ただの人間ということです。ねずみ男なら、ここらをビシッと指摘してくれるだろうな。
 まあ、おかげで方向性が見えてきました。石動が妖怪退治に勤しみ、結果的に“食べ過ぎ”で暴走もしくは内側から喰われる展開でしょ。

 森では雅だけが成長する。これは浦島太郎や隠れ里っぽい話です。
 が、人間界に戻ると元通り。仮の成長は母親の気持ちを理解させるための演出なので仕方ないところですが、ちょっとご都合主義かな。雅にも木の子たちにも罪は無いので、この演出を責めはしません。が、もしもダークな話をやろうと思えば、母親の心が判った雅が人間界に戻っても、成長したままの自分には帰る家が無い、とするほうが面白いことは面白いです。妖怪譚には、そういった不条理な結末が多いものです。浦島太郎だって何も悪いことしてないのに、あの報いですからね。
 戻ると、たいして時間が経っておらず、でも森での経験から雅は少しだけ精神的に成長した。『魔神英雄伝ワタル』を思い出すなぁ。
 朝に家を出て、すぐ忘れ物に気づいて戻ったら、もう夜で親に怒られた。って都市伝説がありますよね。これも思い出しましたよ。

 今回、唯一の悪役・山天狗。
 基本、天狗さん好きの妖之佑ですが、こいつはダメだ。天狗の風上にも置けぬ。
 たぶん天狗界の鼻つまみ者で追放された、あるいは逐電して、木の子の森に居を構えたのでしょう。木の子たち相手なら威張れるから。鬼太郎にあっさり倒された弱さや小者臭からしても、この読みは当たってそうですね。
 天狗一族の恥晒しじゃ。数百年と言わず千年でも二千年でも魂のままでおるがよいわっ!