(旧暦 長月廿日)

 何も加えず何も削らず。

 ほぼ完全なる原作準拠できましたか。
 予想どおりすぎて少しがっかり。

 とは言え、そこは『うる星』。
 元が名作ですから、つまらんはずがなく。
 ええ順当に面白いですよ順当に。

 ま今どき、まさかの三十分二話構成には意表を突かれましたけどね。
 でも、それとて原作準拠にこだわった結果でしょう。

 原作準拠と言えば背景。
 OPで、あたるがスマホをいじっていたので、令和に合わせてきたか。
 と思いましたら、本編ではダイヤル電話しかも花柄カバー付きを自室にまでコードずるずる引っ張って、しのぶと通話。
 しかも、テレビはガチャガチャ式チャンネル。
 などなど、令和の景色ではありません。
 原作準拠のために、あえて昭和ドラマにしてきたかな。そう考えれば、OPのインベーダーゲームっぽいのも理解できる。
 確かに、ネットやスマホがあると原作ストーリのかなりが崩壊しますからなー。

 原作全話から厳選して4クールやる。
 ということは、長いエピソードを無視してカウントすると、全百話ほどの予定ですね。
 それだけあるのに、いきなり原作第三話「悲しき雨音」(旧アニメでは第二話「町に石油の雨がふる!」)をすっ飛ばしたのは正解なのかな? これが無いとサクラさんとの出会いを改変する必要が出てくるんだが?

 第二回以降を観ないと断定はできませんが。
「アニメならでは」という要素が見えないのは、ちと不満です。

 新生あたるは違和感ゼロ。さすがです。
 これはきっと『おそ松さん』が良いトレーニングになったんだと思う(爆)。

 古川さんは、かなり意識して声を抑えておられますね。
 少しでも声に元気が付くと、アレだもんな~(笑)。



 ところーでー。

https://news.yahoo.co.jp/articles/cebe73cfdd4da1fd4c98ff07dbb9e613a74f5d99

 高橋さんが第三話に行き詰まって第一話の鬼娘に再び頼った、というのは初耳でした。てっきり編集さんの意向による方針変更だとばかり。
 そもそもの『うる星』のコンセプトが「稀に見る不吉体質の少年を入れ替わり立ち替わり襲う怪物ども(SF要素を含む)」のドタバタ連作モノだったわけで。これは、あえて乱暴に言えば、高橋さんのデビュー読み切り作品『勝手なやつら』を焼き直して連続モノにしたに過ぎません。本当にザックリ言ってしまうと、主人公のこだわりが新聞配達かカノジョかの違いだけです。
 この基本方針に第一話の鬼父娘、第二話の出刃包丁悪魔は完璧に沿っています。「やつら」とは、それら次々と出てくる、お騒がせ怪物たちのことで、ラムも、ここに含まれる。
 当然、ヒロインはしのぶであり、あたる&しのぶのラブコメを軸に、ゲストの怪物が賑やかしを担当する。それはラムがレギュラー入りしても揺るがなかった。1年4組の段階では、あくまでもラムは邪魔者の立ち位置にすぎません。例えば、あたるが遠足中に河童に捕まって池の底の竜宮城に引きずり込まれた回にラムの出番はなかった(旧アニメでは強引に登場させてましたけどね)。
 ラムがヒロインに昇格、と同時に、しのぶが脇役に転落(面堂に乗り換え)するのは、2年4組からなんですよね。この時点で、あたる&ラムのカップリングが確定した。

 同時期に人気を博していた『Dr.スランプ』も実は同様で。
 タイトルから判るとおり。
 千兵衛さんが毎回毎回、珍妙な発明をしては、その自作品に翻弄されるドタバタギャグ。
 がコンセプトで、アラレはあくまでも第一話の発明品に過ぎなかった。
 それが女好きの Dr.マシリトの一声で、アラレが主役に昇格、千兵衛さんは主役を降ろされることに(爆)。

 同じような企画でスタートした二作品が似たような流れでの変更により共に大ヒット作に成長するとは。
 興味深いものです。



 も一つ。

https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2210/14/news163.html

 すごすぎる。いや、すばらすぎる!
 ウチのは壊れたままなんだよなー。orz