一粒万倍日 (旧暦 長月五日)

『魔女の旅々』
 なるほど。第三話で、よぉく判りました。
 一見すると美しく優しいあの世界、実は毒に満ち満ちてますね。
 花畑は、ただ繁殖したいだけ。ために、利用できるものは利用する。それが人にとって害というだけのこと(『鎧武』のヘルヘイムの森などと同類と言える)。あの国、あまり持たないかもな。燃やしたら逆効果って、ほぼゾンビ映画や……。
 そして人の心にも闇がある。あの村長、奴隷の少女を買った理由に、家事ができるという他に外見のことも言ってたから、その目的は…………。イレイナの姿も値踏みしてたし、かなりのスキモノと見たね。あの後どっちに転んでも脳天気馬鹿息子は絶望するしかないわけで。
 謂わば『999』系の悲喜こもごも連作。これなら納得。『999』みたく毎回、設定やルールが変わっても仕方なし。
 しかも、近年では珍しく三十分二話構成でテンポ良く。こーゆーのは黒さを含めて好きです。
 イレイナは、あくまでも傍観者。通りすがりの魔女という立ち位置で、出会った人の行く末を見る。
 余談ですが。魚の塩焼きが右向き配膳なのは気になりました。現実の欧羅巴などではどうなんでしょ? 行ったことがないから判らないし、画像検索かけても、そもそも魚丸ごとの料理が向こうでは少ないらしく。日本で営業する欧州料理店は日本の客の感覚・勝手に合わせてくるだろうし(スズキのパイ包み焼きを検索すると全部、左向き)。あー判らん。何かモヤモヤするー。ただ、たぶん箸でもナイフ&フォークでも右利きなら左向きのほうが捌きやすいとは思う。

『神様になった日』
 自分で「自称」って言ったー。何あのコンプレックス(笑)。
 しかし、神通力とかで陽太の両親を丸め込んだと思いきや、何やら既に決まっていた事情がありそうで。
 つか登場人物の名前、全部が神様がらみって……何の冗談なんだか? あ、いや、「佐藤ひな」だけは極々フツーだよな。
 にしても、ひでえ台本だよ佐藤さん。お父さんは暇なの? 妹ちゃんは良い性格してるし。
 しょーもないドタバタギャグからの自然な流れで感動シーンに持っていくあたりは、さすが key の人ですね。
 そして、皿が割れて妹ちゃんが……さてさて、そのまま急転直下なのか、くっだらない理由だったりするのか。

無能なナナ
 あー親玉連中は、能力者を一箇所に集めて一気に殲滅はリスク高杉と踏んでたのかー。なら仕方ないな。
 とは言え、そこはちょいとした工夫。能力者を区別して殲滅対象組と暗殺対象組に分けたらいい。孤島なんて、いくつもあるやろ。
 まあいい。
 ナナ×カラ松……もといっ、ナナ×キョウヤの腹の探り合いが面白い。
 第一話はミスリードからの、お披露目。第二話は能力者を無能力者がどうやって仕留めるかという戦略の巧みさで魅せる。
 やるじゃねーか。
 第三話の腹の探り合いだって、地味なシーンなのに飽きさせない演出が流石と言いますか。
 教師は何も知らされていない模様。となれば、食堂の人とかもだろうね。そりゃそうか。真相を知った人間は少ないほうが、情報漏洩の危険性を回避できる道理。
 キュウヤのレトロ趣味とか流行りに疎いところとか妹のこととか、いろいろ伏線も隠されてそうで、目が離せませんです。

『アサルトリリィ』
 ヒュージに通じないと判っててミサイルをわざわざ撃つ防衛軍って税金の無駄遣いじゃね? まーたぶん『エヴァ』の戦略自衛隊みたくプライドだけで動いてるんだろうけどさ。上が、ちゃんと手綱引かないとね。
 で、リリィの戦法はマギスフィアとやらをチーム内でパスして最後にヒュージに叩きつける。要するにゴレンジャーストームということですね。
 ヒュージは通常の生物がマギによって怪物化したもの……何げに怖いことをおっしゃる。それって、可能性として人がヒュージ化するのもありえるってコトじゃ? つまり、同じくマギの力を使うリリィは怪物に近いとも言えるのか。それも怖いな。実際、夢結様は暴走したし。
 あと一、二話はこじらせてくれると思っていたのですが、そうかデレましたか夢結様。夢結様がデレたため、イマジナリー・フレンドは出てこなくなりましたとさ。
 それはともかく、楓さんの犬かきに一票♪

おそ松さん
 ヤバイよヤバイよ。あの双子AI、絶対ヤバイよ。



 なんで、こっちで『ひぐらし』やらんのやーっ!