(旧暦 葉月廿日)

 石原元都知事芥川賞作家の大先生であらせられるわけで。
 そのうえ、若いうちから国会議員になったものだから、そりゃー上から目線でしかモノ言わないのも仕方ないのでしょう。何せ大先生様ですから。
 そんなお殿様が都知事になって、態度の大きさに拍車がかかっても、誰も文句は言いませんわな。何せ大先生(ry
 会見で記者が気に喰わない質問するたびに「バカなことを言うな」と吐き捨てる。とにかく気に喰わない人のことを、すぐバカ呼ばわりする。仕方ないですよね、何せ大先せ(ry
 で何ですか? あれだけ強気発言の固まりだったのに、守りに入ったとたん、しどろもどろでコロコロ内容が変わる。何が「自分は素人だ」ですか。みっともないですね、大先生様なのに。
 てことは、あれだけ目の敵にしていたディーゼル・エンジンについても実は素人だったと? カーボンの粉を会見で見せびらかしてディーゼルを害悪だと斬って捨てたけど実は素人だったと? 自動車メーカーに謝罪行脚しろよ、てめーっ!
 まー、地下空間などなどの件は文春さんに追及していただくとしまして。
 今までは、石原作品については何も言わずにいたのですよ。読んでもいないのに貶すのは、さすがに×だろうと。
 でも、事ここに及んでは、読まなくても貶していいんじゃないかな? 作品は著者を映す鏡でもあるわけで。石原の言動を見れば、作品のクソさも判ろうというもの。受賞したのは、きっと裏があったんでしょ。だから読んでなくても、どんどん貶そうぜ♪

 ほんの少しだけ弁護しますとね。
 そもそも作家なんて珍妙な職業を目指す奴に、まともな人格者はいやしない。むしろ性格・精神に問題を持つ者こそが作家に相応しい。壊れた者にしか面白い小説なんて書けない。だから、まともな人は真っ当な職に就くもの。
 ましてや、実際に作家になった者が、正常人など到底ありえない。夏目然り、芥川然り、太宰然り……。
 そう考えれば作家である石原が傲慢でも乱暴でも偏屈でも、別に不思議ではない。むしろ非常識人であるはず。あるべき。
 ただ、そんな人が、さらに異常な世界である政治に足を踏み入れたから悪化したわけで。
 作家の大先生という肩書きで留まっていれば、よかったものを。

 いつも思うことですが。作家は政治家になったら、あかんですよ。特に与党側になったらダメ。
 むしろ、政権に対する反抗心・批判精神こそが作家の信条であるべきですよ。戦時中をご苦労なさった江戸川乱歩のようにね。
 あと、大藪春彦は個人的に大嫌いな作家ですが、政権に迎合しなかった骨太さだけは評価できる人物だったと思うのです。