(旧暦 如月五日)

 TPP参加は、致し方ないと思います。
 むしろ参加表明が遅すぎたきらいすらありますね(これだけ他国に遅れを取っていながら、まだ「特等席」があると思っているあたり、日本は阿呆すぎだ)。

 農協などが猛反対することは、もちろん理解できますが。
 TPPというのは、単に経済だけの問題ではないと思うのです。
 つまり。
 日本と U.S.A. との関係を強固にする政治的な意味合いも、かなり大きいと思うのです。現状では主に中華の脅威に対するもの、ですね(中共がハワイ以西の太平洋の支配権を手に入れようとホワイトハウスに働きかけた事実を忘れてはならぬ)。
 そういった面を踏まえて考えると、参加はやむなし。と。

 が、もちろん懸念はあります。

 安倍総理のスピーチは、諸外国に高評価されている日本産農産物の成功例、つまり都合の良いことしか言わないですね。「攻め」のできない弱小は、どうやって生き残れるというのか?(想像するに、生き残れない中小企業・個人業者が滅ぶのは淘汰にすぎない、と考えているに決まってる)
 しょせん苦労知らずボンボンの理想論、机上の空論にすぎないです。
 したたかな U.S.A. 相手に、おぼっちゃん政権が聖域を守れるとは思えません。

 日本の産業を守ると、総理は「約束します」と強くおっしゃるが。
 追い詰められたら、また、お腹の病気が再発するんじゃないですかねぇ……。

 第一、仮に約束を守れなくても、政治家の責任の取りかたって「辞職」ですからね。そんなの国民にとっては使い古いのテレカほどの担保にもなりゃせんです。
 やっぱり失策した総理にはモノホンの切腹を義務づけるべきだと思うのです。そうすれば本当の意味で「真剣」に「命懸け」で政治に取り組むでしょうから(日本の政治家の程度を考えると、総理のなり手がゼロになっちまう可能性も否定できんが……)。



 余談ですが。
 記者会見での質問の際、各記者に所属と氏名を名乗らせるあれ。
 タチの悪いゴロツキ記者がいた場合、その責任を問う意味では、いいとは思うものの。
 どっちかと言うと、政府に都合の悪い質問をしようとする相手への牽制、無言の圧力にしか思えないのですね。
 なにせ、あれって広く公開された場に限っては、日本ではサリンを撒いた例のテロ団体が最初に始めたことですから……。