(旧暦 卯月十一日)

 生活保護について、もう少しだけ。

 今回の件も、きっかけの一つとして。
 生活保護の審査を厳しくし、不正受給だけでなく安易な受給を減らそうという動きは確実に出てくると思います。
 税金の無駄遣いは、おおいに減らしていただきたいです。

 ですが。
 役所十八番の杓子定規でもって、必要な人まで一律に切り捨てられては、たまったものじゃありません。
 かと言って、TPOに応じてなどというきめ細やかな判断・対応なんぞ、役所の窓口風情にできるはずもありません。

 要は簡単なことです。
 ワーキング・プアを構造的になくせば、つまり「働いたほうが、ナマポよりカネが貯まる」ようにすれば、いいだけなのです。
 つまりね。労働基準法で定めた最低賃金を、雇用主には厳格に守らせる。守らない雇用主は厳しく厳しく厳しすぎるほどに厳しく罰するのです。法的にも社会的にも立ち直れなくなるほどに完膚なきまでにね。

 最低賃金も、労働時間も、そして有給休暇も守られていない現状を、役人どもはきちんと認識すべきです。
 生活保護を厳しくするよりも、そこの改善こそが急務でしょう。

 働けば働くほど貧しくなる、なんて、少なくとも経済大国を名乗る国では、あってはならないことでしょう。
 つか、この現状をもっても恥ずかしくならない政治家どもこそ、まずは切り捨てるべきですね。


 なお、賃金がないといっても、大相撲の幕下以下など、衣食住完備の環境を例外とするのは、もちろんです。
 そういうところのTPOに応じた判断がねー、役人にはできないんだよねー。マニュアルに書かれてないことは全然できないなんて、もはや人を使う意味すらないぞ。いや、マジで役所の窓口なんてロボット座らせりゃいいんじゃね?