(旧暦 霜月三日)

 以前、この日記で触れました『OOO』の玩具ムックですが。
 その中に、

 平成ライダーは基本、視聴者の反応や期待に応じて物語の展開を変更する用意がある。

 という旨の制作サイドの姿勢が紹介されていました。
 思えば。
 古いところで、『龍騎』の王蛇は、もっと早くの退場予定だったのが、その人気ぶりによって最終話まで居残った経緯があり。
 最近では『OOO』の伊達さんが、あまりの人気で立ち位置そのものが変わってしまったと聞きます。

 上層部の方針に振り回される脚本家さんや撮影現場のかたがたのご苦労は、さておきまして。
 そういう制作姿勢を知りますとね。

「大杉は蠍座だから、スコーピオン・ゾディアーツに違いない」

 だの、

「理事長との意味深な会話シーンからすると、園田先生のほうが怪しいぞ」

 だのという予測・議論が、すべて無意味すぎると判ります。
 制作は、どっちにも取れるよう伏線(っぽいもの)を大量にばらまいておき、視聴者の反応を見てから、より受けると思われる展開に後々するつもりなのですから。
 つまり、現時点では制作サイドでもスコーピオン・ゾディアーツの正体を最終決定していない、というのが正解なのですよ。
 だから正体に関する議論なんて、まったくの無意味。

「視聴者の希望に応える」と言うと聞こえはいいですがね。
 そのために、どう展開してもいいようにフェイク前提で伏線を張りまくる。
 これって、随分と卑怯なやりかたに見えて仕方ありません。言ってしまえば後出しジャンケンで勝つようなものですからね。


 なんだかなー、と思ってしまった日曜の朝でした。