モンキー・パンチさん、せめて、あちらで山田康雄さんと和解できることをお祈りしております。
ちょっと、この訃報に関する各方面の姿勢に苦言を呈したい。
フィアット社が公式に、モンキー・パンチさんに感謝の意を示したという報道。
各自動車誌が、モンキー・パンチさんへの追憶として、『ルパン三世』に登場した名車の記事を掲載。
あのな。
言っちゃあアレですが、モンキー・パンチさんはメカを特定できるように描かない人なんですよ。そこに、こだわりを持たない漫画家さんなのですよ。
ルパンがワルサーP38 を携行してSSKやチンクェチェントに乗るのは、あくまでもアニメだけ(次元のコンバット・マグナムもアニメのみの設定)。
で、アニメ版『ルパン』で車や銃器がやたら詳細に描かれたのは、作画の大塚さんや宮崎さんが趣味丸出ししただけのこと。腕時計の文字盤も、きっちり描いてましたし。以降に続く作品群でも、その姿勢が継承されているだけなのです。
なのに、なんでモンキー・パンチさんを追悼して車がらみのあれこれが発生するのかな。
あれじゃアニメ作品への追悼となってしまいます。かえって故人に失礼ですよ。
アニメで最も原作に近いのは、パイロット・フィルムだと思います。これだと、例えば次元の銃はコンバット・マグナムではなく正体不明です(S&Wハンド・エジェクターに似てるが回転方向はコルト式という摩訶不思議……)。このパイロット版のカットやシーンが、TV第一期の第二OP(ルパンが自分を含めたレギュラー陣を紹介するヤツ)に流用されています。
機会があれば視聴をオススメいたします。TVのルパンに慣れてると、かなり違和感ありますけどね。