三隣亡 (旧暦 霜月四日)

「これが、AGEシステムの導き出した答……」

「撃ち抜けなければ、叩き潰せばいいんじゃ!」

 撃っても倒せない→なら殴れ

 子供でもできる単純な発想を人工知能に頼らないとできないとは……。
 もうね。
 科学が進みすぎて人工知能に頼りすぎた結果、人類の知性が退化した世界。
 とでもしてしまったらいいんじゃね?
 と思ったですだよ。
(そういう皮肉・警鐘をストレートにやってるのが藤子・F・不二雄さんの『21エモン』に出てきた「ボタンチラリ星」ですけどね)
 まあ、そこまでの目論みが『AGE』の脚本にあるとは到底、思えず……。

 ドンからの武力供給を考えていたグルーデックの思惑も、三百年もの間をあんな旧型に頼って内紛してきたザマでは、まともな武装が得られる道理もなく。
 ドンの役割は、武器を持つ勢力と交渉するための顔つなぎに格下げされたようで。
 これもね。グルーデックがファーデーン・コロニーの状況を知らなかったというのが、どんだけ情弱なんだかと思ってしまうのです。

 換装中に露出したガンダムの関節部の安っぽさ玩具っぽさとか(スポンサーのご意向?)。
 まったく踏みつぶされる様子のないビル群の異常な頑丈さとか(ぶっちゃけ、街路用の装甲よりも強そうだった♪)。
 シバラク先生よろしくバツの字斬りを披露したGエグゼスの桁違いの強さとか。
 そんなGエグゼスを、ウルフに言われてすぐ用意できるMS鍛冶のKYさとか(伏線なんてレベルじゃねーぞ)。
 三百年間いがみ合ってきた両者が、あーもあっさり握手しようと歩み寄るとか(『00』序盤のアイルランド紛争云々のような奥深さは見受けられない)。

 ちょっと……いえ、だいぶ危ぶまれてきた『AGE』クォリティです。
 つか、この世界ってパワー・バランスがメチャクチャじゃね?

 かつての科学技術を失った世界が舞台というのなら。
『∀』の黒歴史のほうが見事に描いていると思います(さすがは富野監督ですね)。



 少しだけ真面目に推測しますと。

 ドッズライフルにやられた→即座にビーム対策した新型を導入

 というUEの進化ぶりは、実はAGEシステムと根底を同じくしているように思えました。
 つまり、アスノ家が継承してきたものの大元が、UEの大元と同一ではないかと。

 となるとタイタスもすぐに弱体化させられますね(つか、Gエグゼス登場で既に弱体化……)。
 次に来るであろう青いのは、きっと機動性重視なんだぞー。
 平成ウルトラマン平成ライダーに続くフォーム・チェンジというわけです(スポンサーのご意向、なんでしょうねぇ)。


 まあね。
 インタビューで堂々と自画自賛するような、謙虚さのカケラも皆無な脚本家様のおやりになることですから、UEに関する伏線と展開に期待するだけ無駄な気もしていますが……(ひょっとすると、こいつって福田嫁並みに酷くね?)。