(旧暦 卯月十七日)

 ついに西のエルフ国家が派遣したカナリア隊が登場。
 島主のSPは、いきなり0です。
 一方で、タンスじーちゃんは元気元気。じーちゃんいなかったら、カブルー間に合わなかったね。
 島主のことを「交渉が得意なかたではない」ってのは、かなり忖度した表現だよ。あれは単なる無能。ま、カブルーも判ったうえで、礼節として婉曲表現してるんだけどね。

 ここで、ようやくカブルーの真意が明かされます。
「トーデン兄妹の化けの皮が」とかの仲間向けの外ッ面でなく独白なので、これは本音の本音。
 迷宮暴走の被害者で、それ以来の魔物トラウマ。ついでにその関係で、上から目線の長命種、取り分けエルフに思うところがあるらしい。
 カブルーの目的は同じ悲劇を繰り返さないこと。英雄志向や名誉欲があるわけではなく、そこは純粋。
 だから迷宮攻略に挑戦していたものの上手くいかず、誰か手練れのサポートをと考えていた。
 仲間に向けては自信ありげにしていながら、実は自分が力不足なこともちゃんと把握しているあたり、実に冷静です。まあ、フツーに考えて宝虫や魚人を相手に全滅するようでは、狂乱の魔術師を攻略なんて無理ですね。
 何だかんだ、ライオスたちはクラーケンでも炎竜でも急場しのぎで倒しますから。
 ただ……そのライオスが、カブルーのお眼鏡にはかなわない。
 だよなー、ただの魔物ヲタだもんなーライオスは。

 ともあれ、時間稼ぎにとは言え、とっさのアドリブでカナリア隊の動きを止めたのは流石、他人の観察大好きヲタですね。
 いやホント、カブルーは手札の切りかた、順番やタイミングが巧みなんだわ。あれで、トールマンを石ころ程度に見ていたカナリア隊の意識を見事に、こっちに向けさせた。
 つかシュロー、けっきょくいるだけのマネキン状態やん(笑)。まあ、ここはカブルーに丸投げして黙ってるのがベストではある。ホームズも、ワトソンに「君は黙って横にいてくれ。いいかい? 僕が合図するまで何も言ってはいけないよ」って、よく言いますし。



 一方、そんなカブルーが縋ろうとしている縄……いや紐か……いやいや藁かな、のライオスは、あいかわらずの幻覚に悩まされていた?
 猫が「何もない所」を見据えるのは、よくあること。つまり、そこには…………。(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

「やっぱ、おまえ聞こえてたんじゃねーか。💢」

 原作全編の中でも、屈指の名台詞の一つですこれ♪
 死霊が無視され続けて、お怒りって発想がね。いや大好きやわあ♪
偵察機”を警告してくれたり、狂乱の魔術師を何とか止めようとしたり、潰されそうなライオスたちを救出してくれたりと、かなり気にしてくれてた。彼らがいなかったら、ライオスたちは何度全滅していたことか。
 ……まあ、ライオスたちはアイス作ってたけどなあ。

 死霊さんたちの転移術? で、センシがリバースしてますが。
 そう言えば、転移術で地上に戻ったナマリも、酷く酔ってました。
 ドワーフの体質なのかな。今回の冒頭、全滅担当PTのドワーフ女子も膝に手をついてますし。

 そして迎え入れられた村。
 千年もの間をずっと刻を止められたまま“生きて”きた黄金郷の人々。
 不老不死だから何もしなくてもいい。けど、人であり続けるために、不要な仕事をあえてする。食事を摂る者もいるが味覚もダメになってて、食事の味付けもできてない。
 タンスじーちゃんが「呪い」と言ったのは実に的確。
 そして出来た農村は豊かで、魔物ヲタのライオスや魔物食ヲタのセンシにとって理想郷という……何という皮肉。
「外と遮断されて一千年もたてば流行も違うか」も、なかなか意味深いシミュレーションです。攻めたファッションのマルシル格好良いよ。

 デルガル王の孫・ヤアドの登場によって、これまでの情報が一つに集束されました。
 地下墓地から突然現れ、狂乱の魔術師を倒した者に王国のすべてを与えると言って消えた人物。
 ライオスが生ける絵画の中でその成長を目撃した黄金城の王子。
 そして、キメラと化したファリンがお探しする「デルガル様」。
 同一人物と確定しました。

 どうしてこうなった?
 かは次回ですね。



 ときに。
 センシのセクシーポーズと乳輪は必要なのか?