(旧暦 弥生十四日)

 
 『蜘蛛ですが、なにか? 14』
  馬場翁かかし朝浩・輝竜司/角川コミックスA


 はい。ちゃんと書店の新刊コーナーから買いました。
 ご心配なく。

 アニメで蜘蛛子さんが「白」となって二足歩行してたのは、蜘蛛部分を収納とかしてるのかと思ってました。
 本気出すと蜘蛛体が出てくるとかね。

 でも違った。
 限界突破の末に、神化して人間の姿になった。
 蜘蛛子さん的には、これで色はともかく完全に元の姿を取り戻したということですね……身体能力も含めて。

 そう。
 スキル、称号すべて喪失。
 これは痛い。
「戦闘力たったの0か…ゴミめ」

 その理由は、あの天の声システムから外れたため。
 しかもイレギュラーの神化だから、神様としての鍛錬を積んでいない。
 だから超絶非力でクソザコ体力。

 それで疑問が解けました。
 アニメでも確か、ギュリギュリとの初対面で「鑑定不能」と出たんですよね。普通に格の違いなら「鑑定が拒否されました」や「鑑定に失敗しました」となるところを。
 ポの字のときも「鑑定不能」でしたが、そっちは「アーノルド型ロボット」だからと、その場で理由が明かされてます。

 ギュリギュリは既に神だから、システム外の存在。
 よって、システムによる鑑定は、そもそも働かない。
 ということですね。

 で、もう一つの疑問も解決したと思います。
 岡ちゃんが「若葉姫色さんは死にました」と言ったのは、嘘ではなかった。
 あれはつまり、蜘蛛子さんが神化してシステムから外れたため、岡ちゃんの「生徒名簿」からも外れてしまったということですね。それを岡ちゃんは、この世にいなくなった、つまり死亡したと解釈した。
 なるほど納得。

 おまけ漫画は、その岡ちゃんのモノローグ。
 アニメと似たような内容ですが、こっちはアニメより 12年前の出来事。
 そうか、根岸さんは岡ちゃんに攫われかけたのか。
 そりゃ、人魔大戦のとき岡ちゃんに怒り叩きつけてたのも理解できるわ。

 そして、この巻はそんな根岸さん、吸血っ娘推しの巻でもあったと思う。
「ソフィアたそ~」には笑った。
 うん、絶対おるわマニア♪♪

 旅する一行に迷惑かけまくってるオーガは、たぶんあいつだね。
 ちゃんと宿での前振りもあるし。
 オーガのことは、確か原作なろう版で、けっこう描かれてたと記憶してます。

 さて、前の感想で少し触れた、コミカライズ本の仕掛けが、この第14巻で少し発動しましたね。
 これまでカバー絵ではずっと、蜘蛛子さんに並んで、前世であるJK若葉姫色の全身像(顔のみ非公開)がありました。
 ところが第14巻では、JK若葉姫色の姿はありません。蜘蛛子さんだけです。
 おかしいよな。ここまでのパターンに倣うなら、JK若葉と白織を並べるはずなのに。
 て言うか、第11巻でアラクネに進化した蜘蛛子さんが前世の顔を取り戻したのですから、それまでカバー絵で顔を隠してた若葉も、第12巻から顔出し解禁でいいはず。蜘蛛子さんの台詞から、もはや隠す意味が無くなりましたからね。しかし、第12、13巻でも顔は隠したまま。
 それが第14巻のカバーでは、顔出しするどころか、逆に若葉が出てすらいない。
 さー、どういう意味なのか……。

 口絵は、ふざけてる♪
 仲良いな君たち。



 基本、月一連載の更新が、しばし止まってるんだよな。
 更新予定日すらも出てない。
 早く続きを読みたいぞー。