(旧暦 如月十七日)

 確かに「やらかし」ではありますが。

https://news.yahoo.co.jp/articles/dc691fec9b167f9d4a6314187825029994cbab4d

 とは言え、これが作品不評の主因だとは思いませんけどね。
 総合的にいろいろあって歴代最低視聴率を実現しただけのこと。

 それはともかく、セブンの耳が無かった件。
 単純に、現場に作品愛が無かっただけですよ。ジャリ番だから手抜きしてもOK。そんな認識でなければ、ありえないミスです。
 ストーリに芯のあった『帰マン』でのマンとセブンの客演では見られなかった雑な扱いが、『A』以降では、どうしても目立ってしまう。
 ウルトラの父を登場させるためとは言え、ウルトラ五兄弟を全滅させる必要ってあったんですかね。しかも、その父も殉職してしまう(長旅で疲れてたから、なんてのも雑な言い訳)。おまけに、そのときの敵・ヒッポリト星人は、たいして強くなかったという……。けっきょく、ウルトラ戦士がみんな弱い、という印象しかありませんでしたよ。
『タロウ』での客演は、もっと酷い。わざわざ倒されるためだけに登場するんだもんなぁ、ゾフィも帰マンも。おまけに帰マンなんて2号ライダーみたく手袋が赤いんだもんなぁ。
『レオ』における客演は、もはや最悪でしょう。ゾフィ以下全員が聞く耳持たぬ石頭で、レオを集団リンチするんですから。いくらキングの超絶した実力を見せるための盛り上げ役とは言え、役回りが酷すぎる。しかも、着ぐるみに入ってる人たちが寸胴胴長短足で、あれは見るに耐えない映像だった。
『A』以降には、歴代に対する現場の愛や敬意が皆無なのですよ。だから扱いが雑になる。セブンが“耳無芳一”になるのも当然です。

 似た現象が実は『ライダー』にもありました。
『ストロンガー』までは、よかったんですけどね(とは言え、効果音が違ってたりするのだが……)。
『スカイ』が酷かった。歴代スーツの中身が、スタイルがよろしくない。歴代のバイクが小さくてショボい(125cc車をベースにしたうえ、カウルの造形をポピーがやってたそうな)。平成ライダーの映画に客演した昭和ライダーたちの素晴らしさと比べれば、アクションや造形の差は歴然です。
『RX』もね。歴代勢揃いのシーンで「1号ライダーが二人いるぞ!」だもんなぁ。スパイを潜入させるにも、ギャグとしか思えない方法なんだからもう。そこはさぁ、一人拉致して入れ替わる、だろうがよ。あんときのクライシス帝国連中、酔っ払ってたのか? いや雑い雑い。

 ウルトラも、平成に作られた『メビウス』での歴代客演は、ほぼ完璧でした。歴代に対する熱いリスペクトに溢れていた。
『A』『タロウ』『レオ』で歴代の扱いが最悪だったのは、言うまでもなく円谷三代目社長が戦犯に違いありません。
 まあ、これ以上は言いませんけどね。
 とにかく、ジャリ番とナメてたツケが『レオ』の視聴率一桁達成という恥の快挙となって現れたわけです。