年明け早々の大地震で、触れるタイミングを逃していました。
坂田利夫師匠、どうか安らかに。
大ベテランになってなお「アホの坂田」として芸人活動を続けておられた。
凄いことだと思います。
たいていの男芸人連中は、少し売れるとすぐ「俺ってカッコいいだろ」を前面に押し出すようになるところを、この人は決してやらなかった。
今の軽薄男芸人どもに終生、阿呆キャラや馬鹿キャラを続ける覚悟があるか?
と思うと、最近の男芸人の大半がつまらない、その理由も見えてくるような気がします。
判らないかな。
芸人が笑われキャラに徹するってのは例えば、悪役レスラーが「応援なんか要らない。ブーイングこそ俺にとって声援だ」と徹底するようなもの。悪役レスラーが「実は礼儀正しくて腰が低くて良い人」って明かされるのは興醒めでしかないわけで。
と言えば、判ってもらえる?
プライベートで、いくら格好良くても問題ありません。つか、ぶっちゃけ、どうでもいい。
でもね。
笑われてナンボのお笑い芸人が、ちょっと売れただけで仕事で二枚目気取るなんて、勘違いも甚だしい。
そんな道端の石ころ芸人なんて観たくない、要らんわ。
比べると女性芸人さんたちは覚悟が違いますね。
本当に、仕事では“女”を捨てて芸に向き合ってる。
それなりのキャリアを積んでいても、格好良くあろうなんて、ちっとも考えてなさげで(そのせいかどうか、格好良さアピールしてた女芸人は、すぐ表舞台から消えますよね。あるいは引退するか。たぶん、そもそもがお笑いを好きじゃないんだろうな)。
おいコラ男芸人ども、負けてっぞ!
ちょっと売れただけで即「ええかっこしい」な連中は要らないね。
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↑を書いた後に、エスパー伊東さんの訃報を知りました。
このかたも、芸について常に真摯で真剣な姿勢を貫いたかただと思います。
ただ……身体を張った芸が身体を蝕んだのであれば、たいへん複雑な気持ちにもなります。
合掌。