一粒万倍日 (旧暦 卯月十五日)

 真の知的芸人とは、この人をおいて他にいません。

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6465216

 お洒落さ格好良さでも、今の成金芸人どもでは足元にも及びませんね。

 特に『パペポTV』が良かったんですよね。
 阿呆ポジション担当・鶴瓶師匠とのコンビが完璧で(これを師匠がセルフパクリしたと思われる『きらきらアフロ』は、かなり劣る……というか比較対象にすらならない)。
 これの放送を打ち切った当時の中京TVには殺意を憶えましたし(笑)。後番組が今田東野だったので、ただでさえ大嫌いだった二人に対する憎しみが倍増したものです(爆)。
(なお、仕切り直しの『鶴+龍』は内容の劣化が酷く、観るに堪えない番組でした。どうしてああなった?)

『探偵! ナイトスクープ』も、「爆発卵」とか「巨大シジミ」とか「ガオーさん」とかとかとか。
 後々に名作と呼ばれるのは上岡局長時代のネタばかりです。

 ジミーちゃんに本気の絵画を勧めたのも上岡さんじゃなかったかな?
『EXテレビ』がきっかけで。

 潔くスパッと引退なさったのも、またお見事。
 有象無象の芸能人どもみたいな“引退詐欺”もなさらなかったし。

 今のお笑い界(特に関西)の体たらくを見る限り、これほどの人が出てくる環境には程遠く。
 絶対に二度と出ない逸材だったのは、まちがいないでしょう。

 セクハラ事案で姿を消した横山ノック氏に向けて『パペポ』で言っておられたのが、「あの人は髪型がセクハラやからな」とか「毛布持って舞台ウロウロするだけでお客に受けるんやから出てきたらええんですよ」とかいうもので、やらかした恩人あるいは友人に対する暖かさが感じられましたね。
 自らの無様で失墜したノック氏ですが、漫画トリオの「横山パンチ」というお宝を見出したことは、氏の功績です。

 上岡さんには、安易に「ご冥福を」とか言えないんだよなぁ。
「先方の宗派や信条に合わせて、適切な言葉を選びなさい」とか叱られそうで。
 とっくに引退なさって悠々自適だったでしょうから「お疲れ様でした」も違うし。

 つか、上岡さんは「幽霊がいるなら本当に見てみたい」と言っておられましたからね。
 心霊否定派というよりは「心霊が本当なら、ぜひとも証明してくれたら嬉しい派」だったと思います。
 ということはですよ。
 あの世が実在するなら、上岡さんは化けて出てきてくれるわけですよ。「やっぱり幽霊いましたわ。私が証拠です」とか言って。

 これも『パペポ』で言っておられたと記憶してますが。
 ファンの女の子を口説き落として、ダットサン・フェアレディでデート。それが後の奥様。
 今だと、世間から叩かれかねんな(大笑)。

 合掌。