一粒万倍日 (旧暦 閏卯月十七日)

 そして、これ。


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 『ARIA The ORIGINATION
  NOZOMI ENTERTAINMENT NZBLU2046


 前二つの北米版BDと同じシリーズ商品です。

 第三期『The ORIGINATION』は一期、二期と違い、完結へと進むための存在だったためか、ほとんどの回が焦燥感や寂しさなしには観られません。下手すると毎回、涙腺がヤバイです。なにせ、二期『The NATURAL』のラスト二話で、三人娘が近いうちにプリマになる、という確定的予言をしましたからね。三期全体が完結ルートに乗るのは当然のこと。
 1クールの一期、2クールあった二期、そして三期が1クール(+第5.5話)。合計で4クール。分量的に言えば、『ARIA』は“一年間”をまっとうしたTVアニメとなったわけですね。
 観なおしてみて、やっぱりトラゲットの話が心に染みます。それと、三つ葉のクローバーにアレを足して四つ葉にするヤツ。あと、お月見の藍華の私服が、ちょいワイルドで良し(風邪引き中に外出したときと同じ服ですよね)。
 そして、“アリシア如来”の圧っ!(爆)

 さて、話はこれで終わりません。
 このパッケージ、五枚組です。ええ、五枚組。多いですよね。同シリーズ商品の『The ANIMATION』、そして『The NATURAL』の一巻二巻が「5+5+3=13」の三枚組なのに対して、1クールの『The ORIGINATION』は五枚組。普通に考えたら二枚が、でっかい余計です。
 察しの良いかたは、お判りでしょう。この商品には『The ORIGINATION』に加えてOVAも同梱されているのです。二枚多いということは?
 はひ。一つは『ARIETTA』です。ええ、そのとーり。妖之佑は中古DVDとでダブッて入手したことになります、結果的に(だってー、『The ORIGINATION』が発売されることは知ってたけど、詳細までは判らなかったんだよー)。
 まあいい。
 そして残り一枚は……そうです。『The AVVENIRE』。これは嬉しい誤算!

 初めて観る『The AVVENIRE』は、やっぱり素晴らしい。
 あの変わらぬ空気感のまま、プリマになった三人娘、その後の三大妖精、そしてアイちゃんたちシングル三人組が生き生きと動きます。あと、まぁ社長が成長してて、アリア社長のポンポンが危険すぎる(笑)。
 予想どおり、『The AVVENIRE』の主人公はシングル三人組ですね。彼女たちの奔走する様子が、一期『The ANIMATION』の頃の三人娘を思い出させてくれます。三大妖精のシングル時代、灯里たちのシングル時代、そして“今”のアイちゃんたち……同じようで似ているようで、でも新しい発見があって新しい「みらくる」が起こる。そうやって、いろんな素敵が継承されていくんですね。

 そこっ、恥ずかしい台詞禁止! (▽△▽)/   (´口`;) えー。

『ARIETTA』にあったアリシアさんの「ないしょ」が、『The AVVENIRE』第三話にて明かされるのもプチ重要かな。



 久々に全話を通して観て。
 ネオ・ヴェネツィア……いえ、アクアは理想郷であり、幻想の世界だと、あらためて感じます。あんな善人揃いの世界なんて実在するはずありません。往来の真ん中を雪玉転がしてても誰も「邪魔だ」と言わないばかりか、みんなで手伝ってくれるんですから♪ アクア・アルタのときの、あの一面の薔薇からは『ようこそようこ』にも似た天真爛漫さを感じますし。
 童話にだって悪党や意地悪継母や人喰い怪物が出てくるというのに。ねぇ?
 もしも妖之佑がめでたくアクアに転生できたとしたら、「アクア開拓史上、最凶の極悪人」と称されること確実です。自信あります(爆)。
 そういった意味で『ARIA』は嘘っぽい物語ではありますが。現実の良い面だけを強調して表現したと思えば、それもまた一つの手法・手段。

 まあ小難しいこと言わずとも、何度も観たくなるんですから、良い作品なんですよ。
 お財布に優しいブツが買えて良かったです。はひ。