秋分、彼岸中日 (旧暦 葉月廿二日)

 なーんか『F』とそっくりな展開になってきましたなー『Δ』。
 けっきょく美雲がラスボス?

 そして、相も変わらず、制作陣はウィンダミア王国をどう扱いたいのか? そこがサッパリ判らない。あの裁判って『STAR TREK』で言えばクリンゴンやカーデシアの裁判制度ですよ。最初に結果ありきの、形だけ裁判。
 それって視聴者にどう映るでしょう? ウィンダミアは旧態依然とした人権の保証されない野蛮な国家。となりませんか? ただでさえ、ヴァール化などなど非人道的な方法で球状星団を支配するだけでなく占領した相手国民に配給を装って一服盛る、しかもそれを「正義」の「解放」と自称する。これが悪の組織以外の何だというのでしょう? そこに野蛮な裁判制度とくれば、もう駄目押しです。
 いくらフレイアの故郷であっても、次元兵器どうこうの事情があっても、視聴者視点で何ら同情できなくなりますよ。
 それを狙ってるとしたら、いよいよもって意図が判らない。やっぱりヴェイガン国家と同レベルの精神破綻状態なのかなぁ……たしかに、先代国王はキ印っぽかったですが。
『F』のキョンや 17歳みたいな明確な悪役がいると、ストーリが判りやすくなるんですけどね。今回それに相当するのは折り返し点で豹変したメガネと、謎のアラブ人ひろし(中の人、お大事に)の二人だけ。しかも、メガネは真意がいまだ掴めないし、ひろしは黒子役だけで終わりそうな感じで。
 騎士団のあの熱血バカが、まだ他のウィンダミア幹部よりマシなんですよね。シンプルで判りやすい分。
 戦争に善も悪もないとするなら、王国の扱いをもっともっと慎重に丁寧にしないとダメだと思います。





 オッチャンの変身に噴いた!
 ユルセンの正体に、また噴いた!!

 主人公であるタケルは当然として。
 マコトとアラン、つまり主人公に敵対していたライダーが宗旨替えした(何となく流れで味方になった)ではなく、ちゃんとしたプロセスを経て仲間になったことが大きかったと思います。要するに二人目、三人目ライダーの精神的な成長が描かれていた(マコトは最後まで独断専行の癖が直りませんでしたが)。
 それにしても長ったらしい印象は否めないですね。同じ内容で3クールで充分に完結できたほどだと思う。
 敵側の目的は、結局のところ「人類の並列化」という昨今のラスボスたちがよく目指す型式での世界統一なので、目新しくも何ともなく。なのに、目に見えた進展がサッパリなかったのは痛かったです。いつもいつもイゴールと社長の「計画は?」「順調です」という会話だけですませてましたからね。
 しかも、その計画とやらが出てきてからは敵の主戦力が眼魔からガンマイザーに交替、毎度毎度、倒しても倒しても同じ着ぐるみばかりが登場する。これで飽きるなってのは無理ですよ(敵側がザクしか出てこなかった初期の『ガンダム』は演出が神レベルなのだと再認識)。ガンマイザーの設定上、眼魔たちのようなキャラクター性がないから行動パターンが単一なので、なおさら退屈。唯一の例外である偽マコトのエピソードも長々と引っ張りすぎましたね。あの結末は良かったと思うものの、もっと短期決戦でいけたはず。ラスボスにつなげるのは別に偽マコトでなくても、やりようはいくらでもあったし。
 アデルをもう少し早く改心させて、ラスボスをガンマイザーに交替、その構図で最終決戦に数話使ったほうがよくなかったかな? タイツ・アデル(笑)の群れがズラリ並ぶ光景は早々に見飽きましたよ(苦笑)。

 グレートアイって、けっきょく何者だったんですかねぇ? 悪意のない総裁X?
 宇宙に飛んでいっちゃいましたけど、どこに帰るんだか……つーか、そもそも何しに地球に来たんだよ、あんた。