小正月 (旧暦 師走六日)

 ニュースで第一報を知ったときは「中国の事件か?」と本気で思いましたよ。
 だって、産廃横流しですぜ。それこそ中国の得意分野じゃありませんか。

 真面目にやってるかたがたには申し訳ありませんが、そもそも「産廃処理業者」という肩書きには良い印象がありません。
 某有名家電量販店が回収した古家電を、リサイクル料を受け取っていながら解体せずに海外に売却してしまったり。
 某有名カー用品量販店が回収した古タイヤを、処分料を受け取っていながら長年に渡り野積み放置したり。
 処理業者が回収したブツを山奥などに不法投棄するなんてのは、飽きるほど聞く話ですし。
 地元で、それなりに有名なとある引っ越し業者から廃棄物を回収する業者が、何とそれらを野焼きしていたのを、これは直接目撃しましたよ。木もプラも関係なく無造作にね。
 産廃を適切に処理するという前提で受け取った料金をそのまま懐に入れたり別のことに流用したりして、産廃は放置、不法投棄、野焼き、横流しなどなど。海外に売り飛ばすのは、カネの二重取りではあるものの、相手も産廃と承知で買う分まだマシなほうですかね(苦笑)。

 産廃物処理業という業種の印象は、さらに悪化することでしょう。
 この期に及んで、当の不正業者は何も語らず顔も出さず。
 真っ当にやっておられる業者が足並みを揃えて、こういった悪質な者を毅然とした態度で排除しないと、業界そのものがダメになってしまうんじゃないでしょうか。

 一方。
 産廃を買った側の責任も、あると思います。
 少なくとも、件の産廃業者から直接買った食品業者は、かなり濃い灰色ではないでしょうか。
 だって、売り込んできた相手は「食品業者」ではなく「産廃処理業者」なんですよ。なのに品物について何も疑わずに買って転売するなんて、ありえるんでしょうか? 不思議でなりません。
 製造業者や小売り店は、中間業者をもっと慎重に選んでいただきたいと思います。でないと、我々消費者は何を信ずればいいのか、不安だらけの世の中になってしまいますから。
「処分料が安いから」とか「仕入れ値が安いから」とかだけで安易に選ばないことですね。
 私たちも、「お安いから」だけで品物を選ぶのはリスキーだと肝に銘じておくべきなのでしょう(でも、偽和牛などなど、高価なエセも多いという事実……)。

 プロが信用できないなんて、嫌な世の中です、まったく。

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 NHKのニュースによると。
 件の産廃業者から廃棄物を買って転売した食品業者の実質的責任者は、取引の帳簿を残さないとか、昨日の時点で報道陣に対して嘘をついていたとか、ヤバいの判ってるじゃありませんか。
 しかも、「転売したのか?」という質問には「自分が抱えていても仕方ない」と開き直るかのような発言。
 非道な野郎です!