三隣亡 (旧暦 皐月十四日)

 自分、合宿の経験ないんですよね。
 何か羨ましいぞ。

 今度は瓜坊。
 ニャンコ先生は百面相ですな♪

 人の信仰を得られない神は力を失う。
 似たような状況が一期にもありましたっけ。露神さんでしたか。
 四面塚も、あの神主さん一人だけの信仰では、ガス欠ということですね。時代の流れとは言え淋しいものです。

 で予告編がヤバい。
 名取さんが、ついに友人帳に迫る?





 ユミルの心象描写。
 のはずが。
 どえらい謎解き回だったという驚愕の事実! 頭が熱暴走しそうですよ。

 これって、かなりの謎を明かしちまってませんか?
 順を追って読み解いていくと。

 浮浪児だったユミルのいた所は、まちがいなく壁外のどこかの国。
 で、その浮浪児を拾ったのは、その国の(おそらくは)前の政権を支持する者たちで、ユミルという名は、その政権の象徴。たぶん現政権によって排斥された王家の名。浮浪児は、皆の心の拠り処となるべく偽物の姫様を演じさせられた。
 踏み込んできたのは当然のこと現政権の憲兵(持ってるのは壁内の技術より進んだ小銃に見えなくもない)。つまり反逆者・思想犯として皆は捕らえられ、市中引き回の刑を受けさせられた。
 思想犯への処刑は死刑ではなく……あの光や、ユミルのその後を考えれば明らかだが、巨人にさせられ放逐されること。
 巨人化の際には薬の投与がなされる。根拠は蹴落とされる前のブスッという音。それとユミルを蹴落とした憲兵は右手に注射器らしき物を持っていた。
 その巨人ユミルが荒野を彷徨った挙げ句に巡り会ったのが、よりにもよってライナーたち御一行様。EDの地面から沸いてくる巨人たちは、寝ていたんですね。で、その一人を喰ったあと、ユミルは人に戻っていた…………。

 いや、いやいやいや。
 えらいこと描いてますが!?

 つまり。
 通常の人喰い巨人と、変身する巨人とは、元は同じだったということですか。
 通常の巨人が、何かを原因として巨人化能力を得たうえで人に戻る。
 その何かとは、人を喰う? いや違う。巨人は皆、人を喰ってる。
 巨人どもとユミルの違いは……ええと。

 以前のライナーたちの回想シーンで、巨人ユミルと出会ったライナーとベルトルさんと犠牲者さんは、旅の途中という感じでした。でも、それだけだった。
 んが、ユミルの回想では、アニもいるじゃありませんか!
 つまり。
 あの旅は、スパイとして壁内に侵入すべく壁を目指していた、ということですね。で、四人組のスパイたちの一人がユミルに喰われた。
 あー、あの犠牲者さんも巨人化能力者に違いないな。巨人化して逃れなかったのは、咄嗟に正しい判断と対処ができなかった?

 巨人は巨人化能力者を喰うことによって、何かを体に取り込み、その影響で自身が巨人化能力者となる。
 何かとは、まさに巨人化能力の要となる物質あるいはアイテムあたりか。初号機が使徒を喰らってS2機関を取り込んだ結果、バッテリー不要となり使徒同様の稼働時間無制限になった、みたいな?

 となると問題なのは、巨人化能力を得るために、その何かさえ人体に取り込めばいいのか、それとも巨人になってから能力者を喰うしか方法がないのか。ということ。
 とは言え、喰うしか方法がないなら、一人の能力者を生むには一人の能力者が犠牲となる計算式となり、能力者は目減りこそすれ増えることは断じてないとなってしまう。そんな貴重で希少な戦力を監視や支援も付けずに危険なスパイの旅に送り出すものだろうか? て言うか、そもそも最初の能力者って、どうやって生まれた? という疑問が解決できなくなる。
 ここは、やはり、使徒のS2機関に相当するアイテムの存在が可能性として濃厚かな。
 とすると、そのS2機関的な物を直接与えることで、直に能力者になることも可能なのかな。でないと初代が成立しないし。
 あー、EDでガーゴイルみたいのから人が受け取ってるのが、それかもしんないな。で、それを今はライナーたちの所属する組織が受け継いでいる、と。複製とか量産とかできるのかしらね?

 ライナーたちの組織が、ユミルを処刑した国家そのものかどうかは、まだ判りませんね。ただ、あの国家だけでなく、ライナーたちの組織も人を巨人にする術というか薬品を持っている(コニーの村を思い出せ)。
 推理するに、獣の巨人の中の人は、中央から来た医者とでも名乗って、流行病があるからと予防接種の触れ込みで村人たちに巨人化の薬を射ったんだろうね。ただし、遅効性の薬を(でないと、村人全員なんて無理)。
 ユミルたちを処刑したときの薬は即効性だったが? という疑問に対しては、そっちの薬と違うのを使ったと答えればすむ。城跡を襲った巨人たちが夜間に活動したことからも、違いがあるのは明白。やはり、あの壁外国家とライナーたちの組織とは、別かもな。

 思えば、エレンの回想と言うか夢に出てきた父親は怖い顔して注射器を構えてた。
 あのときから、巨人化薬の存在は暗示されていたのですよね。

 壁外国家が政治犯を巨人化の刑に処し、その巨人たちが壁内の人間、つまり餌を求めて侵攻してくる。
 そこに加え、巨人化能力者の集団が壁内国家に対するテロを目論んで、あれこれ仕掛けてきている。
 というのが、あの世界の構図ということでしょうか。壁内……と言うかウォール教団は、どんなお宝を隠し持ってるんでしょうね。

 たった一回で、ここまで。
 しかも、ユミルの心境を描くついで、という気軽さで、説明臭くならずにやってしまう手際には脱帽させられます。
 まさに風呂敷の畳みかたの、伏線回収のお手本ですね。

 クリスタを拉致った巨人ユミルの(噛まないように気遣った)おちょぼ口が何気に◎でございました♪

 …………「座標」?
 また謎ワードを放り込んでくれますか。