(旧暦 水無月十一日)

 以下、申すまでもなく個人的な意見でございます。





ローゼンメイデン』ってのは、漫画やアニメ、つまり描かれた絵だから成立する作品なんだと以前にも思ったものです。

 どういうことか?

 要するにです。
 想像してみてください。実写版『ローゼンメイデン』なるものを…………たえられますか? たえられませんか?

 私は耐えられませんね。

 なぜなら。
 実写版のドールということは、つまりはドールですよ。アンティーク・ドール
 アンティーク・ドールが歩いて喋ってお茶して飛んで、あまっさえ武器持って殴りかかってくるんですよ。
 それってどう考えてもホラーの絵図ではありませんか!(『怪奇大作戦』にも、そんなエピソードがあったよな〜……すんげー怖かった)

 そう思うと、真紅が動き出したときの引きこもりジュンの驚きようは、かなり甘っちょろいですよね。
 本当なら恐怖体験特番やホラー映画の登場人物っぽく驚かないとね。

 だから、漫画やアニメでないと違和感が出てしまい成立しない作品なのですよ。
 何でもかんでも実写化する風潮すらある中で、これは面白い事実だと思います。
(まあ、あの『怪物くん』を実写化したくらいだから、もしもカネになると踏んだら、やりかねんですけどね、節操のない業界は)

 実写化における大きな問題点の一つは。
 イラストやアニメで定着した二次元キャラクターを役者(ローゼンの場合は実物のドールになるかな?)でやることの無理。キャラクターの符号化であるデフォルメをどう扱うのか、という難問。

 古い実例ですと、手塚先生の名作『ブラック・ジャック』の実写化。宍戸錠さん主演もですが、特に加山雄三さんのが凄かった。
 いやマジで。「原作レイプ」なんてレベルじゃなかったですよ。

 最近では、古書店の女性店主を主人公にした某ラノベのドラマ化が原作ファンからかなり叩かれましたよね、女優のキャスティングについて。
 こちらはデフォルメ云々ということではなく、もっとシンプルに原作ファンのイメージをぶち壊すなっ、というお怒りです。
 サナギマンみたいな名前のあの人物を起用するってのは、さすがにないわー。と私も思いましたよ。(だって**だし**だし**だし***いし……ごにょごにょ
 あのドラマ、いったいどういう層に向けて制作したのかが不可解でなりません。

 おっと。
 脱線しましたが。
 要するに何が言いたいかと言うと。
 安易な実写化は地雷だということですよ。
 そして『ローゼンメイデン』は、その設定によって自動的に地雷を防いでいるとも言えるのでしょうね。
(ゆーとくが二次創作のネタ動画は別枠とする。まー観たら卒倒もんだがな。ついでに、『ローゼンメイデン』の二次創作では、某有名拳法劇画と合体させたヤツがメッチャ笑える♪)