(旧暦 皐月十七日)

 やっぱり島が旧作の古代だよ。
 情緒不安定すぎ。

 藪は、すっかり新見女史の手駒ですな。
 いいように散々利用されてボロ雑巾のように捨てられる運命と見たね。

 旧作ではガミラス側の事情というものをほとんど描いてこなかったのですよね。ガミラスに民間人がいるのかどうかすら不明なほどに(ドメル将軍の凱旋でも、迎えたのは軍服連中のみだった)。
 今作品は、そこもきちんとしてますね(地球人と同じすぎるきらいは、ありますが)。
 これ。かつて『宇宙戦艦ヤマト』をつぶせ! という意気込みで制作されたのが『機動戦士ガンダム』なわけですが、その『ガンダム』的な演出なのですよね。敵側も決して悪ではなく向こうには向こうなりの事情がある。そればかりか味方側にも不穏な層がいる、というストーリ。
『ヤマト』を越えるべき目標にすえた『ガンダム』。その『ガンダム』を今度は『ヤマト』が参考にした。
 皮肉なのか滑稽なのか。まあ単なる時代の流れなのでしょうが(つか、何より監督が『ガンダム』に強く関わってたですからなー)。

 天の川銀河を出たのでガミラスからの追撃は少なくなる。
 という真田さんの読みは一般的には正しい……ように思えますが、実は読みが浅いです。あの真田さんにして、かなり浅いです。
 旧作でも、ヤマトはイスカンダル到着直前までガミラスの位置を知りませんでした。だから、びっくりしたわけですが。
 でもね。旧作新作ともに、大マゼラン銀河にあるイスカンダル天の川銀河にある地球へ救いの手をさしのべてくれた、という事実。なぜ遙か遠い別銀河の星が地球の惨状を知っている?、なぜ、わざわざ命懸けでメッセージを届けてくれた? という疑問を追及すると、ガミラスの位置について、ある程度の推測はできるわけですよ。
 その意味で真田さんの「銀河系を出たから、これからは追撃が減る」という読みは浅いと言わざるを得ないのです(旧作ではガミラスの位置を考えようともしなかったっけ。デスラー総統からの祝電のときに少し触れた程度で)。