(旧暦 葉月十三日)

 招き猫の日(by 日本招猫倶楽部)なのだそうな。

 なので。

 招き猫再々考。
 産地別編。
(もちろん、情報に誤りがあっても責任など取らぬ故、そこんトコよしなに)



※ 今戸焼
 浅草寺の近隣、今戸。
 所謂「元祖」の一つ。嘉永年間には文献や浮世絵に記録されていた、○に〆の「まるしめ」ブランドである「丸〆猫(まるしめのねこ)」。
 地場産業としての今戸焼は途絶えており、現在は今戸焼も丸〆猫も、それぞれ個人業者が継続や再現しているのみ。

※ 常滑
 セントレアと、あと競艇でも有名な愛知県の常滑
 招き猫の生産量では全国一位。
 一般的に招き猫と聞いて思い浮かぶ、漫画やアニメでもよく描かれる、例の丸々とした二頭身キャラは、この地で戦後に生まれた比較的新しいデザイン。

※ 瀬戸焼
 陶磁器を意味する代名詞ともなっている「せともの」の源流である愛知県瀬戸。
 招き猫生産量では全国二位? 常滑タイプの姿をした瀬戸焼という、ややこしい招き猫もいる。
 招き猫の生産では常滑より古く、古瀬戸様式の招き猫は既に明治には、あったらしい。
 古瀬戸様式招き猫の特徴は、前掛けを着けていて、目が小さめで上目遣い、招く手が胴体と離れて造形されている、あたりかな。体型は力士に例えると、アンコ形の常滑系に対して、ソップ形(無論、例外は多々あると思われ)。

※ 三河土人形
 三河の焼き物と言うと三州瓦が有名なんだそうな。
 招き猫は明治以降のようで。

※ 九谷焼
 古瀬戸型に似た細身なシルエットに、九谷独特のあのド派手な満艦飾を施したもの。
 ぶっちゃけ、日本人好みではない。それもそのはず、基本は輸出用だったらしい。

※ 伊万里
 これも古瀬戸に近いプロポーションの、こちらは染付か、控えめな色絵。

※ 高崎
 達磨で有名な群馬の高崎。
 ここの招き猫は焼き物ではなく張り子。て言うか、招き猫に扮した達磨さん、と考えたほうがよろしかろ。

※ 備前焼
 あんまり見ないけど、色合いのせいで、かなり渋い。
 造形が常滑や瀬戸にそっくりなので真似たものと思われ。招き猫としてはそこまで古くないのかも。

※ 信楽焼
 どう見ても、猫に化けた狸です(爆)。
 古くない創作系新作系なのでしょう。

※ 彦根城
 ひこにゃんが居るからね。無視できなかろ(笑)。