(旧暦 葉月廿日)

 尼が「置き配」の実用試験を始めると聞いて。

 昭和の頃、ゆうパックでなく小包だった頃。
「置き配」はデフォでした。留守ならフツーに玄関先に放置してってた。書留扱いにしない限りね。
 マシなので隣家に代理で受け取ってもらう。なので、お隣への小包を預かってるのを子供が勘違いして開封、中身を取り出してしまう、食べ物なら喰ってしまう、というネタが漫画やドラマにあったものです(今だと理解されない展開ですね)。
 創作ネタはともかく、↑な緩い対応が可能だったのも、当時の日本全体が緩かったからだと思います。それと、日本人の行儀の良さ。こういった環境に郵便小包は甘えきっていた。

 で、令和になり、尼の日本法人が「置き配」にシフトしようとしている。宅配ボックスはともかく、玄関先や自転車のカゴだなんて、もう時代錯誤以外の表現が思いつきませんですよ。
 今は日本国内に外国人が山ほどいます。それに比例して当然、日本の倫理道徳が通用しない輩も山ほどいるわけです。「そこに放置してたから貰って何が悪い?」と言うゴミクズどもがワラワラいるのです。連中にすれば、例えば自販機やATMは「野外にお金が捨ててある」感覚ですからね。ぶっちゃけ、連中の前では施錠できる宅配ボックスだって無力だと思う。
 ついでに、最近の煽り運転などの事件を見るにつけ、日本人の民度もダダ下がりしているようですし。「届いてない」と品物の二重取りを目論む輩も出てきそうですね。こういった連中のせいで、本当に盗難に遭った顧客が自身で盗難被害を徹底証明しない限り損害補償されないなんて厳格な構図にもなりかねないんじゃないのかな。
 けっきょく「置き配」は犯罪誘発効果を発揮するだけでは? と外野から心配してますよ。
 星新一さんの作品に、注文すると自室内の受け取り口に届くってのがあって、あれだと荷物は安全だけど……あれはあれで、もしも送り主そのものが邪だと超怖い(苦笑)。

 多治見という田舎町(住人のかたがた、スマヌ)での実験はタテマエにすぎないでしょう。人の少ない地域での、まやかしの“安全性”を証明するためのね(分母が小さければ率はともかく“件数”だけは少なくてすむ道理)。
 で、都会で本格開始したら、大変なことになるでしょうね。まあオイラは、そうなるのを面白おかしく見物させていただきますが。
 ああ、妖之佑は、尼は代引きでしか利用しません。ですから「置き配」とは無縁のはずです。もしも「置き配」のために代引きを廃止すると言うのなら、尼と縁切りするだけですし。最近は、いろいろブラックな噂も増えつつある様子なので、尼の利用を減らしたいと思っていた矢先でもあり、「置き配」への移行で背中を押してもらえるかな? 程度の認識ですよ。

 在庫の豊富さ、捜し物の見つかりやすさでは確かにダントツで便利なんですけどね、尼。

 置き配には↓なリスクもあるそうな……。

https://togetter.com/li/1404353