(旧暦 如月十二日)

 いろいろと考えてしまう Firefox のアップデートです。

http://forest.watch.impress.co.jp/docs/news/1048320.html

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1703/09/news070.html

 NPAPI のサポートを終了、つまり排除したことで今後、Firefox に Plug-in を入れることは不可能となりました。
 まあ、ちょい前から MNG や JPEG2000 のやつが使えなくなってますから実質的には変わりないんですけどね。でも、正式に終了というのは建前としても大きい。

 奇しくも7日の『クローズアップ現代+』で裏ネットの話題を取り上げていましたが、ネットの状況がかなり変わってしまい、詰まるところ無法地帯・危険地帯の性格がより強くなったと言えるのかもしれません。ために、供給側がユーザー側でいじれる範囲を絞ってしまおう、なくしてしまおうという考えかたになる。最近の車みたいなものですね。車載工具にプラグ・レンチをそもそも入れず素人使用者には点火プラグ一本いじらせない思想。最初からスペア・タイヤのない車も増えたそうで。さらに進んで、自動ブレーキの義務化。行き着くところは自動運転でしょう。要は作り手が使用者を信用しないというスタンスですよ。
 Windows 10 が、まさにそういう設計思想ですよね。特に Home はアップデートに関してユーザーから指定できることがほとんどない。勝手に落とし勝手に入れて勝手に再起動する。しかも、次の大型アプデで、MS指定の場所からしかソフトウェアをインスコできなくするそうじゃありませんか(設定でオフにできるものの、将来的にはMS認可以外のソフトを完全排除するに決まってる)。
 対策が必要なことは理解できるのですよ。スマホに正体不明のアプリを入れて被害に遭う阿呆が後を絶たない。そういう愚行がPCにも……ということですよね。『クローズアップ現代+』に出てた主婦さんはPCのセキュリティ・ソフトを二年も更新せず放置していましたし。確かに阿呆については強制更新とかインスコ禁止とかOS側で管理するしかないでしょう。
 ただ、「自分でやる」という選択肢は残しておいてほしいんですよね。例えば、コントロールセンターをいくつか潜ったうえでプロパティを開けば設定変更できる、とするだけでも↑のような阿呆さんたちが安全のための自動設定を切ることはなくなると思いますよ(まあ、特殊詐欺にかかって言いなりにリモコン作業してしまう人もいますが、さすがに煩雑な操作を電話で指示されて、それでも怪しまない人は、どんな強固な対策しても被害に遭いますって)。

 Firefox の話に戻って。
 妖之佑の場合、JAVAAcrobatSilverlight も使っていませんし、Firefox は少し前の ver. から PDFリーダーを内蔵するようになったので、確かに通常の使用では Flash 以外の NPAPI は不要と言えます。その FlashHTML5 が普及すれば不要となりますし。
 アドオンでカスタマイズするとは言え、今の Firefox はブラウザとしてかなり多機能になってますから、アドオン入れなくても、そこまで不都合もないのでしょう。妖之佑みたいなお仕着せ嫌いでなければ、むしろ便利になったと言えます。
 でもなー。釈然としないんだよなー。

 まー妖之佑の頭が時代遅れなんでしょ。
 とりま、SeaMonkey の更新マダー?