望 (旧暦 長月十六日)

 テーマの扱いが少しズレてないか?
 とか。
 谷さんと違って、草刈さんの小芝居は要らんよなぁ。
 とか。
 何だかんだと文句言いながらもね。
 観続けてはいるのですよ、『美の壺』セレクションを(地上波しか映らんものでね)。


 最近、気になったのは二件。


「お月見」の回での月光写真というのに惹かれました。
 月光写真家という職業があるとも初めて知りました。いやまあ、名称は自称なんでしょうけどね。それでも月光をテーマに絞った写真家がプロとして成立しているというのは凄いものです。
 その月光写真家さんの使ってたカメラがね。
 たぶん、キヤノン New F-1 でしたよね(昔のNHKなら、まちがいなくメーカー・ロゴを黒塗りしてた)。フィルム派というところが、また嬉しいじゃありませんか♪
 で、ミーハーな妖之佑。それ観てたら急に欲しくなったですよ、New F-1 が(笑)。旧 F-1 とともに(爆)。


「文豪の机」の回では、とにかく書くための環境作りという点に興味津々でした。
 もちろん文豪であるからこそ書く環境に徹底的にこだわれる、という面はあるでしょう。
 でも、それでも気になりましたし、参考になります。
 特にね。
 宇野千代さんの言葉。

「書くことよりも大事なのは机の前に座ること」

 これが衝撃的でした。
 文豪であるなら、座らずとも、いつ何時でも文章が浮かぶものと思っていました。むしろ、浮かんだから慌てて机に走るかメモを取る、とか思ってました。
 まさかまさか。
 机に座らないと何も出てこない。座っても、なかなか出てこない。それでも座り続けているうちに書くことが出てくる。
 とは考えてもみませんでした。
 はー、文豪がねー。
 なら、平々凡々な私が、そうポンポンと出てくるはずねーなー。
 と妙に納得。
 当時は紙とペンしかない時代でしたから、今のデジタルで執筆という状況に、そのまま通ずる言葉ではないかもしれません。
 が、それでも、これは座右の銘として拝借したい言葉だと思いました。





 ああ。
 いちおう、まだ書くこと完全に諦めてはいないのですよ。
 ド素人の下手クソがしがみついてるだけの、いわば未練タラタラのゴミクズにすぎませんがね。