百鬼夜行

 屋外に設置する魔除けの代表選手と言えば鬼瓦。

 ただ、この鬼瓦。
 下手な設置をすると、ご近所に迷惑となりかねないので、注意が必要。
 つまり、鬼瓦の視線上に隣家の窓とかがあると、そこから隣家の中に目力が及んでしまい、隣家に圧をかけてしまう。結果、隣家の運が下降してしまう。
 という、意図せぬ悪影響が、ありえるワケ。

 隣家同士で鬼瓦の睨めっこ合戦が繰り広げられた、というギャグみたいな迷惑話も伝わってますし。
 これに似た展開が古典落語の『ねずみ』にも描かれてます。こっちは鬼瓦でなく虎の彫り物ですが。

 不思議なことに、同じく屋根に飾るシーサーで、こういう話は聞かないんですよね。
 やっぱり神聖なる唐獅子と、元々が怪物である鬼とでは、扱いの難しさがダンチなんでしょうか。
 あるいは、沖縄の住宅地はそこまで密じゃないので問題にならないだけかも?