大晦日、男鹿なまはげ (旧暦 霜月廿一日)

 曙は成長したと思いますよ。

 かつてサップと対戦した時期は、顔面への攻撃を嫌がる傾向が強すぎた。ために、顔を連打で狙われると隙だらけになるか、あっさり戦意喪失するケースが多かったです。サップ戦なんて、簡単に無様に沈みましたからね。
 これは大相撲時代に、その上背ゆえに相手力士から顔を張られた経験が少なかったせいだと思われます(曙の横綱昇進後は、それこそ例の無意味な「礼儀」に縛られる力士が張り手をひかえたりしますから、余計に張られることが少なかったと言えるかもです……まあ、かまわず横綱の顔を張る人もちゃんといますけどね)。

 それが今回は、顔面パンチを貰っても貰っても、戦意を失わなかった。
 これは曙が精神面で、かなり強くなった証拠でしょう。ブレイクでコーナーに戻ったとき、目のギラギラが消えませんでしたからね。

 出血による試合ストップは残念でしたが。
 十二年間は無駄ではなかったようですね。