小雪、十方暮入、出雲大社神迎祭、十日夜 (旧暦 神無月十日)

 こういう問題って。

https://news.yahoo.co.jp/articles/21a9e38765b9c7d083f34508a2ab9b1316ef65ba

 例えばなんですけど。
 Web献花台とか Web記帳台とかって設置できないものですかね、公式サイトの中に。
 それで、ある程度は墓地の混乱を減らすことができるようにも思えるのですが。
 ま、言うてもやめん阿呆には効果ないんやろけど……。


 いつ頃からですかね、墓地でのお供えが禁止になったのは。
 野犬は、あんまり見なくなったので、ほぼほぼ烏対策でしょうね。

 それにしても、食べ物や飲み物だけでなく生花もNGとは意外です。都心だからかな?
 少なくとも田舎であるウチの地域では、普通に生花をお供えしてますけどね。食品と違ってダメだなんて言われたことありません。

 一方、近年流行ってる納骨堂では生花も線香も×ですね。
 屋内ゆえ、線香は防火上の理由で、そして花を含めた匂い(香り)の出る物すべてダメなのだそう。

 味気ない世知辛いと言いたくなりますが、これもご時世なので仕方ありません。
 管理者の示すルールは守りましょう。


 さて古い話。
 チョンマゲ時代、墓に食べ物は、あたりまえでした。
 烏などなどが喰って綺麗に無くなる(ビニール袋とか存在しなかったからね)、までがお供えだったのかもしれません。

 と同時に、江戸風俗研究家の杉浦日向子さんによれば、墓のお供え物には非常食の意味もあって、空腹に困った通りすがりの旅人などが食べても「盗み」にはあたらなかったそうな。
 これは、例えば街道筋のお地蔵様とかに供えられた物も同様で。
子連れ狼』で、大五郎が父・一刀とはぐれてしまった話にて、何も口にしていない大五郎は、道端のお地蔵様のお供え物を手に取り、代わりに着ていたチャンチャンコを供えてお辞儀をして立ち去りました。それをたまたま見ていた旅の素浪人が「黙って取ったところで誰も咎めなどせぬだろうに」と、幼い大五郎の礼儀正しさが気になり、後を追います。
 この素浪人の台詞からも、お供え物は通行人の非常食という意味合いを兼ね備えていたと判ります(『子連れ狼』は、と言うか小池一夫さん原作の時代モノ劇画は時代考証が奥深いのですよ)。
 さらには街道に植えられた実の生る木も同じだったそうです。

 ここからはオイラの想像です。
 この非常食。断じて慈悲からくる救済措置ではないと思うのですよ。
 では何なのか?
 まあちょいと考えたら判ることです。
 どうでしょう。自分のテリトリーに見ず知らずの行き倒れが出たら。
 困りますよねえ。まして死なれたら、安部公房の短編やヒッチコックの映画レベルで困ります。
 だからなんですよ。墓地や祠や街路樹のあれこれを通行人に取られてもいいとするのは、開放しているのは。
 つまるところ「ここで倒れられたら迷惑だ。それ喰ってとっととどっかに行っちまえ」ってコト。
 うん。世知辛いね。(;^_^A

 言うまでもなく。
 令和の今は、自分チのでない柿の木や枇杷の木などから勝手に実をもいだら犯罪ですからね。
 くれぐれも、時代錯誤なさらぬよう。