事実ハ小説ヨリ滑稽也。

 けっきょくは容疑者→被告が犯人でしたとさ。


 この顛末について「警察、よくやった!」と賞賛する声が多いようですが。

 違うでしょ。今回の事件に限っては警察が優秀だったのではなく、ただ単に犯人がバカだっただけでしょ。
 保釈中に偽装工作する犯人なんて、三文小説にもありゃしません(しかも手口が幼稚すぎて、不謹慎ながら笑ってしまう)。

 それよりも何よりも。
 四人もの無実の人を誤認逮捕し、あまっさえ、そのうち二人を“自供”までさせた警察の責任が極めて重いということを世間が忘れそうなのが怖いです。
 世間はこの暴挙を決して忘れずに、四人の人生をメチャクチャにした警察を糾弾するべきであり、まちがっても褒めてはならないのです。


 巷の予想どおり、あの男は次に精神異常という常套手段を持ち出してきました。
 そんな使い古された手が通用しては司法が無能だということになります。
 奴は他人に罪を負わせる偽装工作をあれこれと働いた。そして保釈中にも偽装工作をした。これはつまり、自分のしたことが犯罪であるという認識があった証拠であり、責任能力がないなど決してありえない。
 そう思いますけどね、私は。