オニ不細工、の代表選手みたいな気の毒な生き物ですね。
あるいは、毒々しいという意味での「オニ」かもしれませんが。
どちらにせよ、オニオコゼたちは人間の勝手な命名なんて気にしてないでしょうけど。
山の神はオニオコゼが大好きで、これを供えるとお喜びになるそうな。
理由は、そこのあなたが想像しているようなものではなく(そりゃオコゼは高級魚ですけどね)。
山の神は女性で、しかも醜女で、そっち方面のコンプレックスが強い。と言い伝えられています。
なので、とにかく自分より美しいものが大嫌い。当然、山に美女が立ち入るだけで、お怒りになります。ましてラブラブなカップルが入山しようものなら、どえらいことになります。
一方で、醜い物は大好き。お察しのとおり、マウント取れるからです。
しかもオニオコゼは、ただ醜いだけでなく海のものですから、山から出たことのない山の神にとっては、お供え大歓迎なのですね。同じ理由で、山と隔たった所の何か不細工・不格好な物であれば基本ウェルカムだと思われます。
猟師さんは獲物が見つからないときのために、懐に賄賂用のオコゼを隠して山に入るのだとか。お供えなら腰にでも吊せばよかろうに、これはハナっから猟果があれば懐から出さず山の神に見せないまま帰るというコトかもね♪
もう一つ、山の神の大好物がありまして。
山中で困ったときにこれを用いると、助けてくれるのだそうです。
それが何かは、またの機会にでも(↑の情報で、たぶん想像できるよね)。