(旧暦 文月廿七日)

 麻生は、やはり*呆だった。

 経団連が四大新卒採用のルール撤廃方針を決めたことに理解を示す発言として、

「役所ですら中途採用する所は、いくらでもある」

 と言ったってのがもうねバカすぎて。
 問題になっているのは新卒採用での解禁ルールなのに、中途採用の話を持ってくるとか……。

 有権者は少しでいいから投票のときに頭働かせたほうがいいですよ。
 でないと、頭空っぽな政治家ばかりを量産しますよ。



 で、解禁ルールの撤廃について。

 四大に限っては今の青田買い状態な“新卒採用”を全面廃止・全面禁止すればいいんですよ。
 だって学生の本分は勉学ですから。なのに現状は三年生から職活に追われる日々。そんなんで学業をちゃんとこなせるはずがありません。
 実際、企業から内定もらってる学生が出席日数不足なので単位をやらなかった教授が、周囲からの圧力で渋々単位をやった話がありましたよね。これって本末転倒ですよ。
 卒業するだけの成果・成績を上げていない者を卒業させる道理はありません。精一杯頑張っての結果なら情状酌量の余地もありますが、職活に専念してたから講義はサボって論文は手を抜いた、というのなら卒業させるべきではない。だって、それでは卒業できるレベルに到達していないのですから、そんなのを「大卒」としたら学校の看板に傷がつきますよ。こんなんだから最高学府の価値も今や底辺だし、「駅前大学」なんて安っぽい言葉も出てくるんです。

 大学を卒業してから職活に入る、大卒新人を求める企業は卒業証明書を持った者とのみ交渉できる、という形にすればいい。その代わり、交渉の期間や時期に取り決めは一切なし、とね。
 人生、百年に届こうかという今の時代です。大学出てから一年かけて職活でも、別に問題ないと思いますよ。その間に、やりたいことに気づいて、惰性での就職をせずにすむ人も出てくるでしょうし。それであればこそ、入社早々に辞めるケースも減ろうというもの。

 まあ、本気でやりたいことがある人や、何かをやれる力を持ってる人は、お定まりの職活レールの上なんて、そもそも進まないんですけどね、たぶん。