十三夜 (旧暦 長月十三日)

 ハロウィンの意味も知らずに馬鹿騒ぎするだけのコスプレ馬鹿集団には神罰天誅でも与えていただきたいですね。

 年に一度、ハロウィンの夜だけ、あちらの世界(あの世、地獄、異世界、魔界、妖怪横丁……等々、好きなの選べ)と、この世とが繋がる。ために、あちらの住人たちが物見遊山でゾロゾロとやって来る。
 その異形の者たちに「悪さしないでね」と手渡す心付けが菓子。菓子を受け取った者たちは、おとなしくあちこちを見物して帰ってゆく。そして、家々に飾られたジャック・オー・ランタンは連中の動向を監視しており、邪悪な者については眼力で追い払ってくれる。
 つまり、オバケの仮装をするのはオバケの代役を務めるということに他なりません。大袈裟に言えば憑依・神降ろしと言ってもいい。あちこちの神社佛閣で催される祭や行事に悪役として登場する鬼の着ぐるみなどと同じ意味合いです。そのうえで、筋書きどおりのハッピーエンドを迎えるのが、オバケに仮装した者の責任。
 言ってみれば、この世に迷い出た精霊たちを鎮める儀式が、ハロウィンの行事なのです。まさに盂蘭盆と同じ。格好良く言うならファンタジーなのですよ。

 だから断じて、馬鹿騒ぎしていい夜ではない。
 いっそ、警官の皆さんにカボチャ大王の姿をしてもらって、傍迷惑なコスプレ馬鹿どもを逮捕してもらうと、行事の意味合い的にもいいかもしれん(笑)。

 ちなみに、アメリカもハロウィンの意味を理解していないコスプレ馬鹿が多いように思えますね。行列の中にアメコミ・ヒーローとかいるのが、その証拠。ハリウッド系ゾンビも、あの世の住人じゃないし。
 やっぱ伝統行事とくれば欧州だろ、うん。

 本質を知ったうえで異国の行事・習慣を楽しむのは充分アリだと思うし。
 本質を知っていれば、度を越えた乱痴気騒ぎにはならずにすむかもしれない……ならないよね……あー日本の伝統的な祭でも馬鹿野郎は出るからなぁ…………ま、まあ馬鹿騒ぎの発生率は低くなるんじゃね?