立春、上弦 (旧暦 睦月八日)

 節分と立春は旧暦では年末年始に相当した。
 という昨日の日記にかこつけて。
 お正月の話なぞ。



 初期『美味しんぼ』で、板山社長が催した新年会に喪服着用&数珠持参で、お経唱えて参加した人物がいましたね。最終的には、周大人の生首料理によって戒められ反省してましたが。
 実は、あの人物の行動は決して誤りとまでは言いきれなかったのです(つーか、たぶん作者は↓から取ったんだと思う)。

 新年会とも新築祝いとも諸説あるようですが。
 その席で禅僧の仙突が「ぜひ何か、めでたい言葉を」と乞われて書いたのが有名な、

「親死子死孫死」

 でありました。
 仙突の意図を細かくは申しません。「先立つ不孝」という言葉が理解できれば、おのずとお判りになるかと。
 そして、超が付くほどの有名人、一休禅師の歌に、

「門松は冥土の旅の一里塚 めでたくもありめでたくもなし」

 があるのは、ご存じのとおり。
 この歌を実践するかのように、一休禅師は元日早々に首から髑髏をぶら下げて「御用心、御用心」と町を歩いて廻った。アニメでも描かれていましたね。

 これらのことからしても、『美味しんぼ』の件の人物は、なかなかの禅僧レベルということになります(笑)。

 いやまあ。
 ウチの母上もね。
「誕生日も正月も歳取るだけだから、めでたくない」
 と声を大にして言ってますよ(爆)。
 その都度、「この一年間を過ごせたことの祝いだから」と言い聞かせるのが私。
 ったく、どっちが年上なんだか。(;^_^A


 とは言うものの。
 別に禅僧たちの言動を肯定してるわけじゃないんですよ。むしろ反対です。
 お正月くらい素直に祝えば、いいじゃん。
 というのが妖之佑の意見。
 そもそも、禅僧なんてのはシンプルな物事を、わざわざこねくり回してもつれさせて小難しく回りくどく偉そうに語ってるだけですからね(大笑)。
 それを遠慮なくストレートに批判したのが古典落語『蒟蒻問答』なのですよ♪