(旧暦 睦月六日)

 排気量によって、かかる自動車税の額が変わる。
 というのは車の所有者であれば、もちろん知っておられることですが。

 軽は、まったくの別枠ということで、ちょっと置いといて。
 1,000cc 、1,500cc 、2,000cc ……と区切られていますが。

 この境目にある車種が、いつの世も怪しくてね。

 例えば、かつて流行った「リッター・カー」という分類。
「リッター」と名乗るのだから、1リッター以下か? と思えば、皆さんご存じのとおり、そうではない。
 リッター・カーのブームがあった 80〜90年代。スポーツ志向の車種・グレードには、1.2 とか 1.3 が多々見受けられました。走りにこだわりを見せながら1リッター以下だったのは、シャレードくらいと記憶しています。

 1,500cc クラスとなると、もっとはっきりします。
 往年の名車を挙げてみましょう。
 レビン/トレノ、セリカ、コロG 、ブルSSS 、ベレG、FTO ……等々。少し後になって初代ロードスターやサニー・アテーサなどなど。皆、1,600cc です。最近でも、1.5 ではなく 1.6 というのは少なくないですね。
 このクラスで走りが元気でかつ 1,500cc 以下だったのは、ホンダ1300 、コルト・ギャラン、ファミリア・カブリオレくらいしか知りません。
 ことほどさように、1,500cc をメインに置きながら、スポーツ・タイプになると、なぜかエンジンが 1,600cc になる例は枚挙にいとまがありませんでした。現行では、1.5 そのものが稀少。

 思うに。
 スポーツ志向の車は趣味性が高いのだから、100cc 増やして税金高くしても売れるだろ。税額が高ければ、お上も喜ぶだろーし。
 ってなゲスな考えがメーカーにあった(ある)のかもしれませんね。どうせならと 1,800cc に行かず、100cc だけの増量というあたり、やらしいです。

 はっきり言って、1,500cc と 1,600cc とで公道上の性能に大差が出るとは思えません。サーキットやダートで闘うわけではありませんからね。
 であれば、現行の税制においては、1,500cc のままで高性能化を図るのが、本来の正しい姿勢だと思います。
 できないはずは、ありません。現実に、993cc のシャレードデ・トマソや、1,500cc ターボを積んだファミリア・カブリオレが存在し、評価されたのですから。



 などと、現行車種をあれこれ眺めてて、つくづく思うのですよ。

 インプレッサ、なんで 1,500cc を設定してくれへんねん。
 ジュークには 1.5 あるけど、デザイン遊びすぎやわ。

 1,500cc で元気なエンジンを積んだスポーツ・タイプの小型4ドア・セダン。
 需要はあると思うんですけどねぇ。

(現行のフィアット500 には、1.2 だけでなく 875cc もあるのねん♪)