(旧暦 師走廿一日)

 三週連続でのUFO検証でしたが。

 がっかりしました。
 NHKゆえか、始めにUFO否定の結論ありきでスタートしてるからでしょうね。作りかたが誘導尋問的すぎて、あれでは悪意すらありますよ。

 ロズウェル事件について、光る飛行物体を見たとか、墜落現場に軍隊が来ていたとかの証言すべてが伝聞(つまり「友だちが知り合いから聞いたんだけどよ」という類ね)だったので、信用できない。唯一の事実は、ロズウェルに何かの残骸が落ちたことのみであり、それは気球だった。
 怪しい証言を消していく手法そのものに反対はしませんけどね。
 でも、検証にて、墜落した気球が気象観測気球ではなく「モーガル気球」という当時の軍事機密だった、とした過程に異議ありです。
「モーガル気球の直接の関係者たちは、すでに故人だが、その家族や周囲の協力で明らかにできた」とした論法に、思わず「ちょっと待て!」とツッコミ入れましたよ。
 だって、UFO説や、異星人の遺体目撃に対しては「本人のでない又聞き証言は信用できない」と、すべて排除したではありませんか。そうやってアンビリバボー系の説すべてを葬り去ったではありませんか。
 にもかかわらず、モーガル気球のときは二次情報マンセー♪ ひどくね?
 しかも、実際に残骸を調べたマーセル少佐についても、モーガル気球を知らない少佐が残骸を見て「観測気球ではない」と言うのは自然だ、と斬って捨てる。第一、少佐の証言にある残骸の頑丈さについて、まったく触れられていない。完全にスルーです。

 これで本当に科学的・論理的に否定できたと言っていいのでしょうか?
 少なくとも妖之佑は納得いきませんでした。
 まあ、否定論者のやり口は、いつもこうですけどね。自分らに都合の悪い証拠・証言は「信用できない」と却下、同じくらいの信頼度でも都合の良いものは、どんどん採用。否定できない件は「見ざる言わざる聞かざる」の完全無視戦法。

 U.S.A. という国には神話が存在しない。
 という説は面白いと感じましたけどね。

 いや、ロズウェルに墜落した物体の正体がモーガル気球でも、いいんですよ。別にUFOでなくても。
 ただ、最初に否定ありきでの強引な論法は避けてほしかった。そのせいで、番組を信用できなくなった。
 ということなんですよ。
 本来、こういうものは中立に徹して客観的に事実検証していき、ニュートラルな姿勢のまま正しい結論に到達させるべきものなのに、見込み捜査やるんだもんなー。