天一天上 (旧暦 如月廿三日)

 そう言えば(唐突に)。
 紘汰の中の人の身体能力に、びっくりさせられた昨年の年末だったんだよなぁ。



 紘汰、兄さん。
 二人とも頭の良いミッチにとっては「ウマシカ」なんだろうなぁ……。
 ただ、兄さんは騙しやすいから操りやすい。
 紘汰は真性のバカで暴走モードのスイッチが軽い分、扱いにくい(カチドキ紘汰の行動に怒る顔が、もはや悪人だ……)。
 その違いが、第一話冒頭の勢力図になるのかな。あのシーン、龍玄が斬月に付き従っているように見えたけど、実は龍玄が斬月を巧みにコントロールしている図だったのねん。
 時代物によくあるが、バカ殿を爺(じい)が言葉で操って政を適切に行う、あるいは逆に権力を欲しいままに悪用するやつ。一部の作品に、織田信長は実は本当の大虚けで森蘭丸が利口な黒幕だって設定もチラホラ見受けられる。そーゆータイプのペアになっていくんだろう、斬月と龍玄は。

 戦極製品を越える新たなロックシードを素手で作り出した、ぐっさん。
 そんなぐっさんが白舞と故知ということで、二人ともオーバーロードという説が出てくるわけで。無論、ミスリードである可能性のほうが高いけどね(自分としては、白舞は舞の別人格というか元々の人格だと思っている。つまり舞自身が、あの廃墟の末裔なのではないかと)。
 戒斗への台詞を信用するなら戦極の目的はオーバーロードのノウハウにあり、と。人類であることに見切りをつけてバケモノへ“進化”しようとした悪党というと……『剣』の天王路、『カブト』の三島、『OOO』のドクター、『フォーゼ』の我望あたりか。戦極は自身をバケモノにするつもりなのだろうか?